(0)プレリュード
今日勝たねば意味がない。昨日は相手のミスに乗じてカウンターで得たチャンスを確実にモノにした結果が勝ちに結びついた、しかし、バックスも同じ轍は踏まないだろう。今日も先制し、早々に試合の主導権を握りたいところだが...。昨日の繰り返しになるが、どーしてもこの2連戦は連勝して、次の王子戦に弾みをつけたいところだ。
【クレインズ】
33−31
18−20−32−22−7
6−92−24−3−34
14−27−10−2−23
19−21−13
【バックス】
61−97
9−93−32−7−33
41−74−25−24−6
36−51−16−31−8
10−19−11
両チームとも昨日と同じメンバー。
レフェリーは昨日ラインズマンだった赤坂。
(1)第1ピリオド
スターターはバックス1つ目に対し、クレインズは19−27−13−22−7を起用というところまで同じ。しかし、立ち上がりから双方の動きがやや鈍い。チャンスらしいチャンスも作れないまま、3分が過ぎる。
ここで、バックスの1つ目に攻め込まれる。パックを敵陣に放り込んだ後の動きは昨日同様、バックスの出足が勝っている。そこからピンチを招き、ゴール前にパスを出されるは、外からシュートを浴びリバウンドは出るは、そして、ことごとくそのルーズパックをバックスが拾う。先に体が動き始めたのはバックスだったようだ。
では、クレインズの1つ目はどうなのか?。こちらも4分過ぎにカウンターからの攻めを継続させ、ゴール裏からのダーシのセンタリングを雅俊が合わせたが、春名にきっちり正対されてしまう。このあたりからクレインズもようやく体が動きはじめる。直後に、今度は賢吾が自陣から華麗なスケーティングでニュートラルゾーンを抜け、アタッキングゾーンを中央から突破。バックスDFを交わしゴール前まで攻め込む。右サイドにフェイクをかけて左に振りつつマタを狙うが、これも春名に正対されてしまう。
7分過ぎには、バックス陣内に流れたルーズパックを自慢の脚で奪った匡史。そのままラップアラウンド。リバウンドを山野が拾い、逆サイドの佐曽谷につなぎ「もらった」と思いきや、これも春名に正対される。今日の春名からそう簡単にはゴールは奪えない。そんな雰囲気が漂う中、ニュートラルゾーンで双方のプレイヤーがもみ合いっており、振りほどこうとしてスティックを高く上げてしまったところ、相手プレイヤーにユニフォームを引っ掛けてしまった。
7:34 C32 Holding
最初のPKを凌げば、と思ったが、いとも簡単にセットされる。それでも、なかなかシュート打たせないうまい守りで凌ぐ。しかし、ゴール左でパックキープしていたB93。外にパスを回すぞ回すぞと見せて、あれよあれよとゴール前にスルスルと入り込んでくる。確か、ゴール前にはDFが居たはずだが...。
8:49 先制を許す G93←51
ゴール前で守っていた岸部。切り込んできたB93をチェックするか、突っ込んできたFWをケアするか、ほんの一瞬の逡巡の間にコフマンにゴール前への侵入を許し、バックハンドで決められる。こんなPKの守り方してましたっけ?。ゴール前は「聖域」であるはずでしょうに...。
この先制からクレインズに後々まで影を残す結果となる。
11分過ぎ、ルーズパックが自陣に入ったのだが、そこに先に追いついたのはB93。単独でゴール前への切り込みを許すが、辛うじてDFが追いつき、ピンチを防いだ。
その後は、昨日同様にバックス1つ目に翻弄される場面があったもののなんとか凌ぐ。
クレインズは昨日同様にカウンターに活路を見い出そうと、13分過ぎ、またもや匡史が快速を生かしニュートラルゾーンで走り勝ち佐曽谷と2−1隊形を作る。しかし、パス出しのタイミングがワンテンポ早く佐曽谷にパスが渡った時点で春名にまたも正対される。もう少しDFを引き付けてからパスを出せばバッチリ決まったはずだったが...。
15分過ぎには、またもや匡史がニュートラルゾーンでパックを奪い中央突破。シュートと見せてバックパス。山野がワンタイムで叩くも春名の正面。
と、クレインズのスコアリングチャンスを列挙したが、クレインズの1つ目、2つ目はバックスの早い出足に手を焼き充分な態勢で攻め上がっていけず、ニュートラルゾーンで潰される。それどころか、昨日、ことごとく勝っていたボード際での競り合いに今日は粘りが無く、そこからゴール前にフりーになっていたバックスFWにセンタリングまで出されてしまう始末。シュートが外れたので事無きを得たが...。
しかし、1ピリ終了直前にバックス陣内でパックを奪われ、自陣に戻ろうとした匡史が倒れる。
19:36 B74 Interference
今日、最初のPPがとりあえず24秒あったが、フェイスオフを取られ、そのまま1ピリ終了。
2ピリに持ち越されるPPに期待を込めつつ...。
Shots on Goal:C15、B8。
スコアリングチャンスを作るのは14−21−10の3人。1つ目、2つ目はバックスの早い出足にてこずり形にならず。昨日、いい仕事振りを見せてくれた4つ目も今日はさっぱり...。マズイパターンに嵌りそうな予感...。
(2)第2ピリオド
1分以上残っていたPP。セットしてパスを回し、外からシュートしてゴール前で勝負、というシンプルな攻め。それはそれで良いのだが、そのリバウンドが春名の攻守もあってなかなか出ない。逆に、残り数秒というところで、パックがニュートラルゾーンに出てしまうと、そこをB93につかれ、B33と2−1隊形で逆襲を喰らう。ラストパスが出された時、目を覆ったが、ロブが横転しつつ脚でゴールを隠すというお得意の態勢でセーブ。ロブのナイスキーを見るためのPPでは無かったはずでは?。
この後は膠着状態が続くも、1つ目のスピードを欠いた攻めが気になって仕方がない。ダーシのキープ力とパスワークでなんとかブルーラインは越えるが、シュートを放っても、全て春名に正対される。
決して、クレインズにチャンスが無いわけではないのだ。ただ、最後の最後に求められる決定力が1つ目には戻ってきていない。外に振ってジョーが強烈なシュートを放とうとするが、ボディスライドに阻まれリバウンドが出やすいグラウンダーのシュートが放てず、シュートをふかさざるを得ない。それを春名が難なく正面でキャッチ...。
そんなイライラするような中で、3つ目がバックス陣内でスコアリングチャンスを作リ始めようとしていた矢先に、
6:25 C14 Boarding
2度目のPKを迎えるが、ここは外からのシュートに対するゴール前でのバックスFWに良い位置を与えない守りがようやく功を奏したため、この2分間は無事に凌いだ。
ピンチの後にはチャンス有り。10分過ぎ、決定的なチャンスが1つ目に訪れる。フルストレングスながらバックス陣内でパックキープ。しつこく攻め込み、DFの脚を止め、最後はゴール前で瞬間的に雅俊とダーシが2−1隊形になる。(雅俊から見て)ゴール右サイドやや前方に居たダーシにパスするかシュートするか、一瞬の判断が要求される場面だった。そのまま打っても良かったし、ダーシにパスが通ればオープンネットに近い状態が作れるはずだったが、既にパスダーシとのパスラインは消えていた。当然、春名の左肩口か左脇を狙ってシュートかと思いきや、なんとダーシにパスしてしまう。当然の如くカットされる。何故???。
13分過ぎにはまたもや賢吾が単独で切り込んみシュート。リバウンドが出るのだが、ダーシと竹内が居る位置にリバウンドが出ずイライラが募る。
逆にカウンターをとられ2−1隊形を作られるも、ここはバックスのパスミスに助けられ難を逃れる。
すると、14分に絶好のチャンスが転がり込んでくる。
14:00 B33 Tripping
ところが、このPPがひどかった。1分以上セットはおろか敵陣に入れず時間を浪費。ようやく敵陣でセットしても、外からのシュートはボディスライドに阻まれる。
クレインズの拙攻とバックスのカウンターが続く中、クレインズはいつしか泥沼にはまりかけていた。ところが、それが意外な形で解消されてしまう。
17分ちょっと前、ニュートラルゾーンで辻が奪ったパックを敵陣へ軽く放り込むと、そのパックを佐曽谷が拾う。フォローは居ない。前にはDFが正対している。どーするのかと思っていたら...。
16:54 初ゴール! G21←13←24
正対していたDFを交わす形でシュートを打つのかなぁと思っていたら、パックを受けてDFと正対した時点で即シュート。あれだけ堅守を見せていた春名。ブラインドになったか、それとも予想していなかったか、あっさりパックがマタを抜ける。
匡史や山野との連携で何度もチャンスがあった佐曽谷だったが、自分で、しかもいとも簡単に点を取ってくるなんて...。
結局このまま2ピリ終了。
Shots on Goal:C9、B5。
(3)第3ピリオド
同点になったことでクレインズのパック支配が増えてきた。逆にバックスの守りを固めに入ったか、それとも脚が止まったかクレインズに好き放題攻められる。
2分過ぎ、ポイントの位置から岸部の放ったシュートに雅俊とダーシが突っ込むも春名がフリーズ。
4分過ぎ、3−2隊形。ゴールに向って右から飯塚(パックキャリア)、賢吾、そしてもう一人のFW(メモし忘れ)が攻め込む。充分に引き付けて自分で決めろ!、と思いきや、なんと賢吾にパス。当然のごとく通らず...。
5分過ぎ、1つ目がまたもや決定的なチャンスを作る。ニュートラルゾーンから中央突破したダーシ。バックス陣内で左に居たフリーの竹内にパス。シュートが肩口に、と思ったら、なんとダーシへの戻しパスを出す。それに反応できないダーシ。ダーシの位置と出されたパスにはかなりのギャップがあった。
この後、10分過ぎまで膠着状態が続く。双方がカウンターを警戒してか無理に攻め込まない。パックは右に左に動き回る。
しかし、10分過ぎに匡史→佐曽谷→飯塚とゴール前で見事に通ったパスだったが、これも決められず。
12分過ぎ、ようやくバックス1つ目がカウンターで攻め込み、ブルーラインに入ったところでシュート。ロブの前に殺到するバックスFW。一旦、ゴール(ロブから見て)左脇に出たパックをスリーズしていたロブだが、バックスFW陣の突っ込みで何故かあお向けになっている。フリーズしたはずのパックがゴールクリーズ内で転がっていたような気もしないでもないが...。
逆に、今度は腰越がニュートラルゾーンでパックをキープするとバックス陣内で左サイドに入ってきた正和にパス。正和がワンタイムでゴール右へ出す。そこに出るのを嗅ぎつけて突っ込んできた山野。「もらった」と思いきや、またもや春名に止められる。
15分過ぎ、クレインズの1つ目が本領発揮。バックス陣内で1分以上攻め続け、最後はバックスDFの脚が止まった。そこでゴール前に居た雅俊がゴール左脇に居るどフリーのダーシにパス。もうバックスDFはついていけない。そして春名も。あとは、ダーシが得意のアングルからパックを放り込むだけだった。「もらった」と思いきや放ったシュートがポストに当たる。もはや1つ目には運も無いのか。
15:42 B31 Tripping
最大のチャンスを得るが、今日も1つ目に決定力が無く攻め込んでいながら、点に結びつかない。セットがだめなら、竹内が単独でと、フォアから後ろ向きになってバックハンドでゴールを狙おうと切り込んで行くもゴール前でバランスを崩し腰砕けになりシュートを打てないまま、後ろに倒れる。
終了間際にも、雅俊からフリーの竹内へゴール前でパスが通るが、放たれたシュートは枠を外す。
これだけ、チャンスを潰す1つ目は運が無いでは済まされない。
結局、3ピリは相手の攻めを単発に抑え、ほとんどパックを支配し続けPPまでもらいながらも決勝点を奪えず3ピリ終了。
Shots on Goal:C9、B9。
(4)オーバータイム
3ピリ攻勢の勢いそのままにクレインズがほとんどバックス陣内で攻め込む状況がほとんど。1度だけカウンターをとられたが、外からロブにシュートを浴びせ、そこにFWが突っ込むのみの1本だけ。
2分30秒過ぎ、ダーシから雅俊へのセンターラインパスが通るも、シュートは正対される。
直後、外から原武がシュート、合わせに行く雅俊。しかし、これも春名がセーブ。
4分過ぎには腰越と正和で2−1隊形。しかし、腰越から正和にパスが通らず。
4:15 B Timeout
しかし、そのままタイムアップ。
Shots on Goal:C5、B1。
(5)ゲームウイニングショット
バックス先攻
B74 シュートに入る直前にロブがダイブしセーブ
C32 ゴール正面から右に振って左からフォアハンドで決めようとしたが春名の右足に当たる
B9 ロブのキャッチングハンド肩口を狙ったと思われるが、ロブの左肩に当たる。
C20 正面からシュートスピードでマタを抜こうとしたが春名の勝ち
B93 ロブに右肩口を狙ったがこれも右肩に当てる。
C21 正面から右へ振っていく中でマタを抜こうとしたが読まれて正対されてしまう。
B16 正面からにシュートは枠を外す(右肩口を狙ったと思われる)
C27 竹内と同じパターンで春名の右足に当たる。
B51 B74と同様にロブがダイブするも、失敗。オープンネットに決められる
C24 竹内、史郎と同じパターンで行く。またもや抑えられたかに見えたが、一瞬早くマタに流し込んだパックがゴールイン
サドンデスに移行。今度はクレインズ先攻
C7 右肩口を狙うが枠を外す
B41 正面からマタを狙うもセーブ
C3 ゴール右サイドで一旦ファイクを入れ、左サイドへ。この動きで春名の態勢がようやく崩れ寝てしまう。この7本のPSの中で初めて完璧に春名に勝った瞬間だった。あとは、バックハンドでパックを放り込むだけだ。しかし、最後の最後にパックを上げられずゴール左に無情に逸れる。
B32 キャッチングハンド、左肩口を見事に抜いて勝負有り。
GWS2−1でバックス勝利。
3ピリで決勝点を奪えなかった時点で今日のクレインズはこうなる運命だったんでしょう。
今日の敗因はチーム全体の「決定力不足」というより「決定力欠如」。
そして、最後は地元の声援に後押しされたバックスが0.5ポイント余分に持っていったということ。
仮に、GWSで勝ったとしても、拙攻拙攻の連続では...。特に1つ目。どうしちゃったんでしょう。この状態では先行き不安です。早急に抜本的なセットの見直しも視野に入れ「修正」願います。今日のまんまで王子戦に臨んだら間違いなく勝てないでしょう。ここで立て直せれば問題無いのですが、このままズルズル行ってしまう危機もはらんでますよ。