(0)プレリュード
「プレーオフは釧路から」が時間の問題となった今日。中1日で八戸から移動してきたクレインズと、中2日で長野から移動してきたポラリス。今日、明日で、いちおう「釧路最終戦」となるが、プレーオフセミファイナルを釧路から開催できれば、最終戦は先送り。しかし、私個人の気持ちとしてはレギュレーションは1位で終えて欲しい。優勝を狙うチームなら、それくらいクリアできるのが当然だ。だから、今日は、「完膚なきまでに圧倒的な強さを見せつけ完勝!」してほしかったのだが、内心は「先週の首位攻防戦の方がお互いのその試合に賭ける意気込みが、今日のそれとでは全く違うから、とんでもない試合になることも充分に考えられる訳で、私が危惧していたのはその点だけだった。そんな私の心配を知ってか知らずか、集まった観客は800人台...。でも、ゴール裏で感じる「声援&メガホンの音量」はさほど変わりが無いように思えたのは私だけだろうか?。
【クレインズ】
33−41
18−20−32−7−22
10−92−24−3−34
14−27−96−2−23
13−21−19
「いつものメンバー」という感じでしたが、実際のシフトでは史郎を3つ目と4つ目のCFで使い、思い出した頃に、佐曽谷が史郎の代わりにCFに入っているという感じ。
【ポラリス】
31−1
37−93−43−3−9
16−10−19−39−7
42−35−58−44−33
8− −34
【レフェリー】川村
【ラインズマン】千葉、村瀬
(1)第1ピリオド
スターターはポラリスチェッキングライン(3つ目)に対し、クレインズも13−27−19−2−23のチェッキングラインで応戦。立ち上がりは勢いの違いか、クレインズがパックを支配。ポラリス陣内での試合が続く。
2:41 P42 Holding
久々に敵陣に入ったポラリスだが、大澤に当たられてパックを奪われると、よっぽど悔しかったのかスティックを出して倒す。
この最初のPPをモノにして流れを掴みたかったクレインズ。いままで、このパターンで勝ってきただけに、渡りに船、婆さんにバイ○○ー○ってな感じでチャンスが転がり込む。しかし、パスは通りまくるのだが、最後の詰めが甘くゴールを割れない。逆に、P16にクリアパックを拾われ、DFが後ろから追う形になり半ノーマークを作られてしまい、ピンチを迎えるも、あとは全般的にPP終了後もクレインズのパック支配は続く。
しかし、7分過ぎあたりから、すこしづつだが自陣からの攻めにスムースさを欠き始め、敵陣にスピードに乗った形で攻めこめなくなってきている。それが、ニュートラルゾーンでの反則を生む。
11:21 C21 Tripping
敵にパックを奪われた後、一瞬、脚が止まってしまい、スティックが出る。
13:55 C96 Interference
結局、立て続けにPKをくらうも、無失点で切り抜ける。14分過ぎに、ゴール右手前に転がってきたパックを処理したロブ。ところが、ブレードに当たる寸前でパックが踊り始めたので、パックがブレードに絡みつく感じになり、クリアしようとしてスティックを振ると、パックはロブがステッィクを振った方向とは何故か直角の方角にパックがフライになって飛んでいき、O.Bとなる。「これって、Delay
of Gameじゃないの」と天を仰いでしまったが、おとがめなしだった。どうも、「出すぞ出すぞ」という意思が感じられないとDelay of Gameにはならないようで、ポラリスも一応、主審に抗議するも求められない。ほっと胸を撫で下ろす。その後も、自陣でポラリスにセットされるのだが、クレインズ守備体系がスロットの位置に入られないようにしっかりと守りを固めていたため、プラリスのチャンスはほとんどなく終了。これで流れはクレインズにやってくる。
16:45 P10 Holding
ダーシをマークし続けていたP10。ゴール裏で10秒近く押さえ込んでいたので「効果」を取られたらしい(笑)。
今日2度目のPPを迎える。パスは面白いように通るり、時折、ポラリス守備陣を逆サイドに固まらせて、パーサイドでフリーになるプレーヤーが生まれるのだが、そのシュートがP31の正面や胸元あたりに飛んでいくという、やさしいシュートの連続で最後の詰めがやはり甘い。外に振ってDFからブラインド狙いでロングシュートを試みるも、これが高くやはりP31の正面。P31のデキも今日は良かったためか、ここでも先制機を逸する。
逆にPP終了後の一瞬のスキを突かれ、19分過ぎにニュートラルゾーンでDFが一人になっている。そして、遥か前方、クレインズ陣内のブルーライン付近に居たP16にセンターラインパスが綺麗に通った。あれだけ、クレインズがパックを支配しておきながら、このワンチャンスでポラリスに先制を許してしまうのか?、と思ったくらい完璧なノーマーク。しかし、この状況の失点は1点以上の重みがあることを承知している我らがロブ様。落ち着いて、P16の動きを見切り、振られることなくパックのある方向に体を寄せ、セーブ。さすがロブ様。試合の主導権を握られたのではないかと思われるプレーを抑え切り、好守でチームを救った。結局、1ピリはこのまま終了。
Sots on Goal:C11、P7。
誰がどう見ても、クレインズがパック支配率が上回っているのは明らかだった。しかし、無得点。やはり、選手のモチベーションは落ちているのか...。それとも移動の疲れが残っているのか?。
(2)第2ピリオド
2ピリも1ピリ同様、チェッキングライン同士の顔合わせでスタートするも、3つ目から2つ目に変わり、敵陣での攻めをカットされ攻め上がられていく中で、
1:33 C92 Roughing
反則で自滅しなけりゃいいが、と思っていたが、ゴール右(ロブから見て)サイドでポラリスのプレイヤー3人がパックをクルクルと代わる代わる回しているだけで、そこから先に進まない(逆に言えば、スロット入れさせない守りを展開していた訳で、ポラリスはパックを奪われまいとするのが精一杯だった、と考えるべきか)。針飛びしているレコードのようなプレーで、クレインズは労せずしてPK時間を減らしてもらった。
すると、今度は現在、得点王。そして、ポイントでもトップに並んだダーシが、ポラリス陣内で「魅せる」。ブルーライン本部席側ボード際でパスを受けると、ブルーラインに沿って、ポラリスのマークを紙一重で交わしつつ、オフサイドぎりぎりでDFのチェックをかいくぐると、今度はそこから弧を描くようにゴールに向って攻めこむも、これもDFのマークがきつくゴール裏を回らざるを得ない。そして、再び元の位置に戻って、若干中央に入り込んだところでシュートを放つまで、まるでショートトラックのようなスピーディーな動きにポラリス守備陣は翻弄されるも、クレインズはその後の攻めが続かない。しかし、またもやポラリスの無駄とも思える反則にクレインズは救われる。
7:53 P42 Boading
ニュートラルゾーンのクレインズ陣内に近いところで、パックキープしていたところにまともに当たられる。これで本日3度目のPP。確率的にはそろそろ決まってもおかしくないところ。早速、敵陣でのフェイスオフを奪うと、ゴール左(橋本から見て)からジョーが、そのリバウンドを右から賢吾が、相次いで叩くも、なんとかP31がリバウンドを小出しに止め、辛うじて押さえに行く。もう少しシュートを浴びせりゃ、決定的なリバウンドが出るぞ、と思った矢先の9分過ぎ。また、PP失敗かと思わせた残り数十秒でドラマは起きる。1ピリから継続していたクレインズの早いパス回しは、ポラリスに取ってここまでが限界だったか、最後はゴール右(P31から見て)45度から腰越が思い切ってシュートを放つと、遂に足の長いリバウンドがゴールやや右正面に流れる。そこで態勢を崩してしまっていたP31に対し、リバウンドを拾った山野。P31のポジションを確認すると、
9:32 クレインズようやく先制! G10←92←32
その隙間に綺麗にパックを叩き込み、やはり本日もPPにて先制!。ここまで長かったが、やはり好調のPPで先制。これで、クレインズに流れがどっと来ることになった。
ポラリス陣内で再び攻めこむクレインズ。しかし、パックを拾われ、一旦クリアされるかと思われたパックがブルーラインを超える前にカット。すぐさま、竹内につながると、P39の厳しいマークを交わしつつ、ゴール左からDF一人を交わしつつミドルポジションからシュートを放つ。しかし、P31にクリア。ところが、そのパックゴール正面にこぼれると、そこで待っていたのは雅俊。1対1の対決は、雅俊がキャッチングハンドの肩口を狙おうとシュートを放つも、P31が見事な反応でナイスキャッチ。敵ながらあっぱれ、である。しかし、そんな好プレーの前のP39のプレーが問題だったようだ。
10:48 P39 Holding
1点奪った勢いからか、敵陣でのセットもスムース。面白いようにパスをつなげ、ポラリスの守備陣系を崩す。その間、クレインズはダーシからのパスを史郎がベンチ前あたりでキープすると、ゴールに向ってシュート。それに呼応するかのようにゴール前に入っていた雅俊がシュートをカットする。既に、態勢を崩していたP31。しかし、振り向きざまにパックを流し込むには、P31とC18の距離が近すぎていた。これは外に戻してサイド攻め直しかと思いきや、ゴール前でパックを受けると、そのままゴール左へ逃げ、P31はつられて態勢を左に崩す。それよりも先に、ゴール左に離れる雅俊。ゴールマウスとP31のコケ具合を冷静に見ながら、パックを押し込む。(右の列、上から2段目の写真)
11:38 連続PP ファインゴール G18←27←20
よく冷静にゴーリーを交わし、寝転がして、しかも落ち着いてパックを流し込めたのか...。冷静なプレーで貴重な追加点を奪ったと思いきや、
、
12:12 つまらない失点 G93
わずか数秒後にポラリスに攻め込まれると、ゴール前の混戦でリバウンドをクリア仕切れず、失点。2点リードで気が抜けたか?。
13:32 P7 Holding
またもやポラリス陣内に攻め込もうとした飯塚が背後からのスリーパーホールドで転倒させられる。またもやPPが転がり込む。ここで引き離して試合を決めてしまいたいところだが、今度は、過去2回と同じようには行かなかった。スピードでは完全にポラリスを凌駕しており、優位に試合を進めているのだが、今日は決め手に欠けるというか、綺麗に決めようとしている感じがして、「どーしても点を取ってやる」という「気迫」が伝わってこなかった。
17分過ぎには、これまた敵陣でパックをキープしていた史郎が自分にDFをひきつけたところで、ゴール前ががら空きになる状況を作る。注文とおり嵌った、ポラリスをあざ笑うかのように、中央から入り込んで「どフリー」の岸部にパックが渡るも、ちょっとP31と距離があったか、岸部、そのままシュートを打つだけでゴールには至らない。も少し、ゴールに近ければ、スパッと叩いたパックがマタを抜けたのだろうが...。
しかし、その直後に早いパス回しでゴール前を横切るようなパスが流れると、P31は思いっきり振られてしまい、完全に横転しオープンネット状態。パックはゴール左に流れるものの、すかさず雅俊が拾ってゴール裏を素早く回してゴール右に居た竹内にパックがつながる。
17:30 大きな大きな追加点 久々プリンスのゴール G32←18←20
久々のゴールで通算150ゴールにあと2と迫った。タイトルのことを考えればアシストが欲しかったところだが、1点を争う試合展開では決めるしかない。結局、このまま2ピリは終了。
Shots on Goal:C13、P7。
ようやくクレインズが得意のPPを利して試合を動かすが、「1失点」してしまう点は理解に苦しむところ。何故、あそこで気を抜いてしまうのか?。確かに先週の西武戦は「首位攻防戦」という「大きな意味」のある試合で、双方ともに高いモチベーションで試合に臨んでいたが、今日は、希望を失った(と言い切ってしまうつもりは無いが)ポラリスに合わせたような試合をしてしまっている点がどうしても気に入らない。そんなことでは足元をすくわれるぞ。
(3)第3ピリオド
またもや同じスターター。
さすがに、このままではいけないと思ったかクレインズが開始早々から激しくポラリスゴールを襲う。
0分40秒近く。自陣の岸部から達哉へのセンターラインパスが通りるも、達哉がパスを受けた途端に態勢を崩し、DFに追いつかれてしまい、シュートまで行けない。しかし、そのミスを取り返すべく、ボード際で粘りに粘って敵陣でフェイスオフを取ってくるのは、いつものシーンだ。
3分過ぎ、ニュートラルゾーンに流れたルーズパックを追った大澤が、ポラリスDFよりも先に追いつき、そのままタテ突進。DFを引き連れつつ、ゴール正面に切り込んでマタ下を抜こうとするも阻まれる。同じく4分近く。自陣でのフェイスオフを奪うと、DFを壁パスで交わし、反転速攻開始。本部席サイドをパックをキープしながら走る走る山野。パーサイドには飯塚が走りこみ2−1隊形。ラストパスが出るが、ゴールに近すぎて、飯塚、パックを叩けない。しかし、P31は反応が良すぎて飯塚側に寄ってしまいゴールをがら空きにさせてしまう。しかし、パックはゴール右後方に転がっておりルーズ。それをすぐさま拾い、がら空きのゴールに流し込もうとした山野。パックを奪ったところまでは良かったが、ゴールに流し込もうとしたところで、戻ってきたDFにスティックを挟まれビッグチャンスを逃す。これが後に響くとは...。
6分過ぎ、クレインズDFのマークに一瞬の甘さが出たところを逃さないポラリス。P10が本部席側をパックキープしながら走る。パーサイドには原武がマークしていたP19が少し前を走りこんでゴール前やや左まで来ている。それに目掛けて出されたパス。しっかりマークしていれば何の問題も無かったHずなのに...、
6:09 まさかの失点で1点差に再び迫られる G19←10←16
「なんじゃ、このプレーは!」
これを境にクレインズはこの試合で初めて守勢に回る。その典型的なプレーがこれ。
8:12 C2 Holding
ニュートラルゾーンでの当たりが中途半端になったところを反則にとられる。スティックで抑えようとしても無理なのでは?。きっちり、体を使わないから...。
ところが、9分過ぎにニュートラルゾーンでパス回しをしていたところを見事にカットした山野がノーマークになる。思わず立ち上がり、「何か」を期待するも...、やはりノーマークは難しいか?。
逆に、次の攻めでクレインズはゴール前で釘付けにされ、ゴール前に入ってくるポラリスプレイヤーを抑えきれなくなってしまった。そして、
9:39 ポラリス同点?
ロブが態勢を崩してしまい、ゴールの上半分がオープンネット。そこにゴール右でフリーになっていたP37が狙い済ましたようにパックを叩き込む。が、その直前にホイッスル。そう、インクリーズでノーゴール。ま、誰が見てもインクリーズではあったのですが...、そこまでゴール前に相手プレイヤーを入れさせてしまうのはいかがなものか?。
さすがに、このプレーで目が覚めたかクレインズ。4つ目が流れを変える動きで敵陣でまたもや「仕事」を決めてくると、その後は膠着状態が続き、双方とも決め手が無いまま時間だけが淡々と過ぎてゆく。
16分過ぎ、ポラリスが攻め込もうとアタッキングゾーンに侵入するところで、ラインズマンと接触。ポラリスプレイヤーは抜けたが、マークしていたクレインズDFはラインズマンに邪魔されて置いてけぼり。そのままゴール前まで切り込まれるもロブ、落ち着いてセーブ。運からも見放されつつあった嫌な時間帯だったが、直後に、ようやくクレインズが底力を見せる。
またもや本部席側を抜ける山野。パーサイドに腰越が走りこむ2−1隊形。「今度こそ」、と期待するも、パス通らずチャンスはついえたかに見えたが、パックはゴール右に流れ、DFを交わした腰越がパックを拾ってオール裏を回りこむと、早くもスカートメクリに対応すべくスティックを横にして待ち構えていたP31。それはそれで間違っていないと思うが、その態勢を作ったのは時期尚早ではなかったのか?。
16:37 ようやく突き放す G92←10
(「喜ぶ腰越と見守る山野」の写真は左の列3段目)
前傾姿勢になっていたP31の肩越しに、ゴール裏を回りこんでからパックを浮かせることは、腰越にとってはそんなに難しいことでは無いはずなのに、何故、前傾姿勢を取っていたのか?。ま、彼には彼の考えがあってのことでしょうけど。クレインズにとっては貴重な追加点が入ったことで、勝ちが、そして、「プレーオフ釧路開幕」が見えてきた。
気が付けば、ポラリスゴールは空っぽ。18:00以前から6人攻撃を開始。一旦クレインズがアイシングで試合を止めると、
19:00 P Time Out
しかし、1分以上の6人攻撃を抑え切り、4−2で際どく勝利をものにした。
Shots on Goal:C7、P11
全般的にクレインズがパックを支配していたはずで、「安心して」観ていられたのに、一瞬のスキを突かれ2点を奪われ、結果だけ見れば接戦になった。本当に決定力があったのは、今日に限って言えばポラリスだったのかも知れない。それにしても、相手に合わせて試合をすることは無いだろう。「疲れていた」というのは理由にはならないはず。「プレーオフ釧路開幕」さえ決まればそれでいいのか?。「可能な限り上の順位を目指す」のでは無かったのか?。勝ったから良かったものの、こんな締まりの悪い試合を見せてしまっていいのか?(観客が少なかった理由もうなずけるっちゃうなずける)。
と、文句を言うだけ空しいので、明日に期待する。
SKY−A 3STARSは、3rd:C32、2nd:C92、1st:C10(4段目の写真)。