第38回日本アイスホッケーリーグ レギュラーリーグ後期
2月28日(土)日光アイスバックスVS日本製紙クレインズ(3回戦) 観戦記
(日光霧降アイスアリーナ)
(0)プロローグ
さて...、消化試合です(苦笑)。
相手は、地元最終戦でなんとか勝利を、という「頑張るべき理由」があるバックス。対するクレインズは勝とうが負けようが順位に影響無し。強いて言えば、後期は勝ち越して終わりたいなぁ、という「それほどでもない理由」がある程度。って見ている私がこんな調子だから本当にその通りの結果になってしまうんだよなぁ、と反省しつつ...。でもねぇ、やっぱり正直言って力が入らん。
【クレインズ】
30−41
20−47−18−33−72
8−19−32−7−22
24−27−21−23−44
13 −77−2
ライアン、匡史、原武に続き、遂に山野まで戦線離脱。しかも遠征&過密日程でほとんどの選手はボロボロの状態だろう。でも、それは相手だって同じこと。そんなもん理由になんない。岸部のユニフォーム姿を久々に目にしたが、勇と共に試合出場は無し(動けない選手を使い続けるんだったら、1回ぐらいチャンス与えてやれよー)。辻は1ピリのキルプレーで1度シフトされただけ。DFのペアリングも含め3つ回し。
【バックス】
42−1
32−9−18−33−24
14−16−15−3−8
11−41−74−34−19
97−10 −82
レフェリー:赤坂
ラインズマン:吉新、根本
(1)第1ピリオド
敵陣、本部席側ボード際でのパックの奪い合い。太郎と竹内が入っていったのは見えたが、自分の席からでは死角となり、様子がわからない。ただ、どっちが優勢だったかは察知できた。ポイントの位置に構えていた小林がスーッと中に入って行こうとしていたから。
1:31 本日ファーストシュートがそのまま先制ゴールとなる G22←8
結局、パックをモノにしたのは太郎。入ってきた小林につなぐと、前に居るDFを避けるようにゴール正面ミドルレンジまで回りこむとリストシュートを放つ。B42、一旦体の動きが止まりセーブしたと思いきや、向こう側から悲鳴が聞こえた。その瞬間、レフェリーが「ゴール」のシグナル。ほぼ同時に赤ランプ。脇で止めたかに思われたパックがこぼれたか?。ここのところ先制されつづけて苦しんでいただけに、久々の先制ゴールはありがたい。というか正面に回り込んですぐにシュートを放ったのが好結果を生んだ。
2:13 B34 Hooking
ニュートラルゾーンでのパックの奪い合い。一旦、史郎がキープしていたパックをスティックで突かれ、取られたかと思いきや、そこに素早く入っていった酒井が引っ掛けられる、というより初動が早かった酒井の動きに思わずスティックが引っ掛かったという感じ。物事は常に先手先手で行かなきゃ。
ところが、18−20−47−7−33とセンターを交替したスペシャル1つ目は、立ち上がりこそファンネルから早いセンタリングでゴールを脅かすも、その後は「お得意の円弘志状態」。「回して回して回して決まらない」。なぜシュートを打たないんだろうか?。リバウンドを取りに行くのが大変だから?。リバウンドのパックを取られてからのカウンターが怖いから?。決めてしまえばカウンターなんか喰らわんさ。
4:29 C19 Interfernce
PPの流れのままに、太郎がフリーで左45度からミドルシュートを放とうと振りかぶったとき、慌ててシュートコースに入っていったバックスプレイヤーをゴール前で邪魔してしまった博史。
しかし、クレインズのPKはほぼ完璧。バックスの攻めのまずさにも助けられたが、FWのフォアチェックが効果的で、自陣に入られてもパックを自由にさせない厳しい守りで、ことごとくクレインズがパックをクリアし1本のシュートも打たせない。
その後はそれほど動きの良くないクレインズが、エンジンのかかり切らないバックスを攻めつづけ、パックを支配し続ける。バックスも攻めこもうとするが、早めにチェックを仕掛け、自陣Dゾーンに入った時点ではスピードを殺しておりシュートを打たせない積極的な守り。
11分、そんな動きの中から竹内が自陣ブルーラインあたりから出したパスが右サイドを走っていた太郎に通り敵陣ブルーラインを突破。その時点で中央から走りこんでいた博史と2on1の状態。太郎からのセンタリングを博史がゴール前で合わせたがセーブされるも、
11:18 リバウンド見逃さず G8←19←32
パックがゴール前に残っており、そこに素早く飛び込んできた太郎が押し込む。竹内のナイスパスで太郎と博史のスピードが生きた形。こういう攻め、好きですねぇ。
それにしてもバックスはほとんど攻めることができず。14分にB14がミドルシュートを1本放ったのが本日最初のシュート。そこまで、クレインズの守りはきちんと機能していた。高い位置でプレスをかけ、DFがパックキャリアとの距離を開けずに早い段階で潰しにかかる。やればできるんじゃないの。
15:53 C72 Highsticking
ところが、ちょっと気が緩むと人数が足りなくなり2on1を取られるピンチ。しかし、バックスのパスミスに助けられオフサイド。しかし、代償が伴っていた。
この守りもここまでなのかなぁと思ったが、2度目のPKも1度目と同様にクレインズの守り、というよりバックスが全くダメダメだったせいか、これまた1本のシュートも浴びることなく守りきる。初シフトとなった辻や史郎が敵陣でパックを奪いシュートまで持っていくシーンも見られた。
Shots on Goal:C15、B2
私が見る限りバックスのシュートは1本だったと思うけど...。それにしても、クレインズはもっと点を取れたのでは?、と思わせるシーンを作れたはずなのに、1つ目の動きが緩慢なんだよなぁ。
(2)第2ピリオド
2分過ぎ、タテパスからベンチ側ボード際を酒井がパックをキープし2on1。距離はあったがフリーで充分に強烈なシュートを浴びせられる位置に居たのに、打たないままゴール左脇から押し込もうとする。違うでしょー。ここは思い切ってシュートでしょう。折角スピードに乗って相手Dゾーンに入ったのに。
4分過ぎ、1つ目が自陣から攻め入ろうと球出しをするも、どうも呼吸が合わない。それでもパックをキープし続け、リンクを大きく使いパスを回し始めるとバックスプレイヤーをぐるぐると回らせている。パックは自陣ブルーライン付近中央でフォスターに回ってきた。そこから中央に走りこむFWにタテパスかなぁ、と思った矢先、なんとも不用意にパスを右サイドに軽く出した。確かにそこにFWは居たのだが、そのパスがあまりにも不注意極まりないパス。パックを追っていたB14に難なくカットされるとノーマーク。これがゴール正面のブルーライン上での出来事。
5:16 凡ミスから失点 G14
これを次郎に止めてくれというのはあまりに酷。
これでいつもの「クレインズ」に戻ってしまう。すっかり浮き足立ち、元気の出てきたバックスの攻めを止めきれない。直後には、ゴール前でバックドアを決められそうになったが、ラストシュートがポストに当たり間一髪で同点を免れる。
たった1つのミスから失点しただけで、ここまで流れというのは変わるものか。いや、その失点を引きずりつづけているクレインズというチームそのものに問題があると思われても仕方がない。
9:24 B42 Missconduct(代行#11)
クレインズが出したパスが通らず、それが丁度ゴールクリーズ付近に流れていく。ゴールに入りそうも無い軌跡だったのでB42は見送ったが、ノーアイシングの裁定。ゴールクリーズの右(GK視点)端をパックが通過していたのを目の前で見ていたラインズマンの裁定に文句を言うB42。そのパックをクレインズが拾い、ゴール裏からバックスDゾーンに入り込んできたジョーへパス、強烈なワンタイムシュートをB42に浴びせるも正面でフリーズ。その後、しつこくレフェリーに食い下がるB42。まさか、「クリーズを通過したパックがノーアイシングだと言う事を知らない」で抗議していたのではあるまい。結局、ミスコンを取られる。
しかし、流れはバックスに傾いたまま。その象徴的なプレーが11分に起きる。バックスDゾーンにあったはずのパック。クリアされそうになったところに、フォスターと中島谷がパックを止めに行くも、連携が悪くパックを突っ突かれるとB18が抜け出す。逆サイドにはB9が走る。2−0だ。目を覆いたくなった。しかし、必死に追いかける中島谷が反則覚悟で飛び込む。と同時に次郎がナイスセーブでゴールを死守した。おいおい、何バタバタしてるんだ。しっかりせーよ。
このままバックスの勢いが止まらないまま自陣でも守りが続くクレインズだったが、そんな悪い流れを断ち切ったのはベテランのタテパスだった。自陣で凌いだパックをジョーが前に出し竹内が拾う。そこで時間を稼ぎつつ、脚を生かした博史が遥か前を走っている。そこに絶妙なパス。ブルーライン中央で博史がレシーブするとバックスDFの壁をそのまま突破しノーマーク。
17:28 流れを断ち切る貴重な追加点 G19←32←7
博史のシュートも良かったが、状況をしっかり把握していた竹内の一本のパスが、バックスに流れていた試合の行方を引き戻した。
Shots on Goal:C5、B15
立ち上がりと追加点を挙げた17分以降はほとんどバックスの攻めが続いていた。1ピリと逆の展開だが、3点目が効いている。
(3)第3ピリオド
2点差がついたせいか、クレインズのプレーに余裕が出てきた。パック支配はクレインズが大半を占めるも、その割にはバックスDゾーンに入ってからの攻めが雑。シュートするのか、パスするのか迷ったり、せっかくフリーで充分な態勢でシュートを打てるのに打たずに、よりゴールに近いところににじり寄る。それはそれでよいのだが、そこまでゴールに寄って行きながらも逆サイドにパスしようとするから理解に苦しむ。せっかくパスをもらってもFWはシュートを打とうとすることはハナから頭になく、援軍を待ちパスしてやろうという気が満々だというのが気に入らない。FWなんだから自分で決めて来いよ!。
リードしているのに、チャンスを作ろうとしていることが結果的にチャンスを潰している状況を続けていると、たったワンプレーで流れなんか簡単に変わっちまうから、ホントにアイスホッケーって怖い。
9:42 セットプレーからあえなく失点 G34←82←16
自陣Dゾーンでのフェイスオフを取られ、健泰が拾うとすぐさまD−DパスでフリーのB34へパス。ロングシュートではあったが、充分にフォーカスを定められる時間と余裕を与えていたことが命取りだった。グラウンダーにコントロールされたシュートがゴール右(GK視点)スミに決まる。次郎にしてはポジションが低かった気もするが...。
またもや1点差となり元気になったバックス。まったくもってクレインズは早めに試合を決めてしまおうとしないのだろうか?。そんなことしてるから優勝争いから脱落したんだろうな、と冷静に考えていると、敵陣近くのニュートラルゾーンでパックの奪い合い。自陣から上がっていったジョーが強引に突破しようとするも奪われる。しかし、しつこく付いていた竹内がボード際でパックを奪うと、逆サイドに開いていた太郎に素早くパス。一旦はパックを奪われ動きが止まったかにみえたジョーはそのままブルーラインを中央から突破し太郎からのパスをもらうと相手DFを引き連れながらゴール前に突進。
12:52 またもや流れを断ち切る貴重な追加点 G7←8←32
最後は倒されるもパックを押し込んでいたジョー。またもや竹内のワンプレーがクレインズを救った。
17分、ここまで再三パックを触っていた雅俊にビッグチャンスが転がり込む。自陣Dゾーンで相手DFがもたつくところを突っ突きパックをもぎ取るとノーマーク。しかし、今日の1つ目は厄日か。バックスDFの懸命の戻りとB42の懸命の守りでブロックされる。
18:27 B 六人攻撃
クレインズがアイシングを犯し、自陣Dゾーンでのフェイスオフとなったためバックスは全員攻撃。しかし、すぐさまパックを奪うと樺山とダーシが抜け出し2on1。パックは樺山が持っていたが、敵陣に入ってもシュートを打たずにダーシに決めさせてあげようという感じがプンプン。案の定、それを悟られたかラストパスがカットされオープンネットへのシュートを外してしまう(情けない)。それでも、バックスが放り込もうとしたパックを自陣ブルーライン際で止めた中島谷。そこから前に残っていたダーシにタテパス。
19:01 今度は決まったエンプティネット G20←72←47
Shots on Goal:C14、B4
GBP:1☆ 太郎、2☆ 竹内、3☆ 博史
今日は2つ目、特に4点全てに何らかの形で絡んでいた竹内の活躍に尽きる。逆に1つ目、心配です。特にダーシと雅俊はかなりの時間、パックタッチしているにも関わらず、得点に絡んだのはエンプティネットのみでは困ります。って言うか、DFの球出しはそこそこ正確なのだが全般的に動作が「遅い」ので、パックを受けた前3人は既にプレスを受けている状態が多く、それでも個人技で相手Dゾーンに入るものの、全般的に持ちすぎ。そこからFW間の連携に持っていこうとするのだが、そもそもスピードが乗っていないのでカットされシュートチャンス逸する始末。このセットがこんな調子では危険。今日は2つ目が頑張ったから良かったけど、明日はこのままじゃダメだわ。消化試合でもアイスホッケーらしいプレーを見せて欲しいよ。華麗な連携プレーなんか要らないから。走って、打って、強引に突っ込んで、1対1でビッシリ競り合ってパックを奪う...、そんな前向きなアイスホッケーが見たいんだけどなぁ。古いかな〜、私のホッケー観って。
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