第38回日本アイスホッケーリーグ レギュラーリーグ前期
11月8日(土) 日本製紙クレインズVSコクド (3回戦)
(帯広の森アイスアリーナ)
(0)プロローグ
釧路から車飛ばして帯広までやってきた。去年は王子戦。両チーム合わせて16ゴールの乱戦だったがクレインズが勝った。しかし、今年は...。コクドの優勝を目前で見届けなければならない状況に追い詰められている。いや、追い詰められているというより、引き立て役に成り下がっている。片や前期優勝という目標のあるチームと、片やこの試合に勝っても負けてても順位が上がるわけでもも下がるわけでもない。ただ、このまま行くと相手の前期優勝を決める試合に立ち会わねばならないということぐらい。それが耐えがたいものなら、「簡単には優勝させないぜ!」とコクドを苦しめてくれることを期待していたのだが...。今年も開門1時間前というのに帯広の子供達が大勢やってきた。年に数回の試合を楽しみにしている子供達のためにも、「なし崩し」的に試合を終わらせてしまうことだけは避けていただきたい。
【クレインズ】
30−41
18−20−10−22−7
8−47−71−23−3
32−27−19−72−2
13−24−16
匡史がU23の代表メンバーに選ばれており代わりに飯塚が入る。また、3つ目には、ここのところベンチに入っても試合には出られなかった博史が上がってきた。それなら、もっとコンスタントに試合で使ってあげればいいのに、と思うのは私だけでは無いはず。
【コクド】
44−39
12−33−18−11−5
8−77−22−37−28
24−14−9−88−2
26−40−4
レフェリー:山田
ラインズマン:長尾、村瀬
(1)第1ピリオド
(2分過ぎ、二瓶太郎300試合出場のセレモニー)
ここのところ、思いようにパックを運べず、得点力がダウンしている状況をいかにして打破するかが課題なのだが、今日もコクドの早い出足、− と言っても1ピリはさほどスピードは無かったのだが − 、に手を焼いているDF。放り込まれたパックを取られてしまう。取っても前に出て行くスピードが無い。その緩慢な動きを4分と6分に突かれゴール前がガラ開きになるも相手のシュートミスに救われた。今日も苦労しそうな予感...。
7:50 K77 Holding
11:31 K18 Holding/C22 Interfernce/K33 Roughing
2度のパワープレー、しかも2回目のPPはK18が先に仕掛け、いつも冷静な小林が報復してしまい4on4でチャラになるところをわざわざK33が混ぜっ返しに来てくれたおかげで転がりこんできたのにモノにできない。スペシャルセットを19−20−71−47−7、8−10−18−32−3と組替えてきたが連携が悪く、あっさりとコクドのボックスの網にはまりパックをクリアされるわ、シュートを打たないは、打っても持ちすぎて打つからさして効果が無いわ、のいつものパターン。
しかし、イーブンではパックを思うように前に運べず苦労の連続。15分に一瞬ブルーライン中央にギャップが生まれ、そこに流したタテパスをダーシが拾うも、スピードが無くともコクドの守りは堅く、背後から2人が挟み必死のDFで充分な態勢でシュートを打たせず。まだエンジンが掛かり切っていないコクドではあったが、要所を締め失点を許さない。
18:05 C27 Hooking
ところが終盤に守りにほころびが出てしまう。ルーズパックを拾った中島谷が本部席ボード際を前進。ノーマークだったが、代わり際だったのか味方の援護が無く、中途半端な形で攻撃を終えてしまったところから反撃を喰ったところでの反則。ゴールに向ってシュートの1本でも打っておけば反則まで発展しなかったのでは?。ま、起きてしまったことは仕方ないとして、2度のPPを失敗し、1ピリも残り少ない状況で今日最初のPK...。流れ的に嫌な感じがしていたのだが、まさか的中することは無いだろうに。
18:25 あっさり先制許す G8←28←40
ベンチ前のブルーラインをなんとなく越えられてしまう。いかにPKで一人少ないとはいえ、その前のニュートラゾーンからゆっくりと攻めあがってきたコクドのプレイヤーへもっとタイトに距離を詰めていけないものだろうか。結局、ワンテンポずつチェックが遅れパスをつながれると、最後はフリーになってしまったK8がスロットからゴール右サイドを破られる。
Shots on Goal:C14、K11
スピードが無いねぇ。どっちも。クレインズのシュートが多いのだが、決定的なチャンスにまでは至っておらずパックが相手GKに届いた数が14本という感じ。なんかなぇ、覇気が感じられないよ。「どうしても勝ってやるんだ!」という気持ちが見てないよ。このままでは2ピリが怖い。
(2)第2ピリオド
0:45 C7 Holding
案の定、コクドの動きを全く止められないジョーと小林。自陣ゴール裏でさんざん動き回れるし、後ろからチェックに行ってもまったくびくともしない。コクドにしてみたらそんなチェックなんぞ眼中に無いって感じなんだろうな。
ここで失点するとズルズル」、という感じだったが、開始早々のPPって意外と決まらないだな。で、PK終了間際に山野が2on2ながらも敵陣に入り相手DFを巻き込むようにシュート。リバウンドをダーシが拾い、ゴール裏から山野にパス。シュートするも正対されてしまいゴールならず。これを継続できれば相手は嫌がるんだろうけど。
3:44 K22 Tripping
自陣から攻めあがろうとしたところ。ほんの少しクレインズに流れが傾いている。このPPを決めれば。流れ的にも「もしや」という線もあったかも知れない。しかし、
5:55 DFと次郎の息合わず G24←22←5
敵陣でセットしているにも関わらず、本部席側ボード際から賢吾がゴール前に出したセンタリングが中途半端な形となりゴール前でカット。すかさずタテパス。それが反則明けのK22につながると、K24との間で2−1。DFは左サイドから入ってくるパックキャリアに真横からチェックに行ったために、逆サイドが完全にどフリー。しかも、次郎は当然パックキャリアに正対していたから、ゴール前ではオープンネット。入らない方がおかしい。
これで緊張の糸が切れたのか、
6:43 鮮やかなパス回し G18←12←33
ニュートラルゾーンで3−2。ブルーライン越えで2−1となり、左→中→右とつながれこれもほぼオープンネットで決められる。
8:06 C10 Roughing
反則してから1分近くアドバンテージでプレーされる。
8:10 C3/K40 Unsportsmanlikconduct
そして、笛が鳴ったあとにもめるいつものパターン。
8:29 息の根止められた G28←8←22
これもゴール前からスロットにかけての守りが甘すぎ。鮮やかにパスをつながれると、最後もゴール左手前のスロットの位置にフリーで入ってきたK28にパックを叩き込まれる。3点でもデッドラインなところに4点目を奪われる。今のクレインズのチーム状況でこの4点を跳ね返す力は残念ながら無い。そして、
11:23 C72/K77 Roughing
ボード際で小突きあい。ヘルメットまで飛ばして。見苦しいったらありゃしない。
で、4on4を迎えるも自陣でコクドの攻めにタジタジなのに、一人自陣から離れている桑原。案の定、苦労して奪ったパックが前に流れてくるとノーマーク。しかし...外す。味方が苦労してもぎ取ったパックなんだから守りに参加しないFWが決めれなくてどうするよ!。
12:35 K4 Highsticking(Double)
こんな状況では折角の4分間のパワープレーも無駄になるのがオチ。前半はシュートが出るも、残り3分間はパスも繋がらず、当然、前にも進めず、チャンスらしい場面も作れず。
19:00 K33 Highsticking
余計な反則をしてくれているのに、クレインズのPPは全く機能せず。
Shots on Goal:C10、K13
なんかねぇ、見ていて「痛々しいパワープレー」ってこういうのを言うんだろうなぁ。
(3)第3ピリオド
なんか、コクドも遊んじゃった感じだね。4点ならセーフティーリードって感じであんまり深く攻めてこないし。
7:54 完封は免れる G71←47
ブルーラインで3人が固まってラインを引いていたコクドだが、それを承知で樺山が突っ込み、粘りを見せている間に桑原をフリーでゴール前に走らせることに成功。そこへのパスが通り、最後はK44をうまく交わしてゴール。
9:01 情けない G18←12
折角1点取ってもこれでは意味が無い。しかも、敵陣で攻め込んでいる最中でありながら、ベンチサイドからブルーライン際にダーシが送ったパスが全くのやまなりでいとも簡単にK12にカットされると、そのまま本部席側ボード際を走り切られ、これまた2点目のように戻ったDFがK12の方に行ってしまい、またもやオープンネットになる。そうなると、
9:01 C20/K33 Roughing(Double)
乱闘が始まる。ったくもって嘆かわしい。
9:07 K77 Highsticking
これはフェイスオフ直後、タマタマ顔に入った。「オーノー」ってアピールする気持ち、わからいでもない。
10:41 もっと早く決めろよ!パワープレーを! G19←8←47
ようやくゴール前で競り勝ち、相手プレイヤーを2人転倒させると、最後はシュートリバウンドを拾った太郎がラップアラウンドからゴール右の博史へパスを送りシュート。即座にランプが灯らなかったところをみるとK44が反応したものの結局パックはゴールインしたとものと思われる。
また3点差に戻った。あとは明日に繋がるプレーを、そしてゴールを見たかったのだが...。
14:03 C8/K28 Roughing(Double)
いきなりどちらからともなく殴りあい。
16:50 K37 Interference/C47 Roughing
ゴール前に入っていた樺山が潰されチャンスが潰えた後に手を出す。先にインターフェアの反則をもらっているのだから暴れる必要は無いだろうに。
18:27 C7 spearing(Major&Game
Missconduct)
ゴール前でのプレーに集中していたため、どこでジョーが手を出したか見てなかったが、本当にスピアリングなんかする必要があったのか?。と疑いたくもなる。
19:43 K18 Highsticking(Major&Game Missconduct)
19:43 C23 Roughing(Major&Game Missconduct)
19:43 K33 Roughing(Major&Game Missconduct)
極めつけがこれ。クレインズ陣内本部席側ボ−ド際で「ドカン」という音がしたかと思うと、大澤が檄高。上になって殴りかかっている。東洋大の先輩後輩同志が激しい殴り合いをやっている最中、周囲が近づかないようにお互いを制しているににも関わらず、「今日は俺に任せろ!」とばかりに加わってきたK33。「もう手に負えんわ」と言わんばかりのレフェリー山田氏の困惑顔を尻目に3人全部退場。
なんとも後味の悪い試合でした。
Shots on Goal:C16、K14
1☆:K44、2☆:K8、3☆:K22
もう完全に舐められてるよ、コクドに。プレーがうまいこと行かないせいもあるんだろうけど、あまりにも安易にコクドの挑発に乗りすぎだよ。しかも3ピリは自分達から先に仕掛けていくという、ていたらく。試合の行方そっちのけで乱闘に走る姿を見ると、「これじゃあ優勝なんかできんわ」と思いたくもなるわ。少しはコクドを慌てさせてみろよ!。意地みせろよ!。このままお湯に浸された角砂糖が溶けていくように、なしくずしに前期最終戦を終えてしまってもいいのか!
情けないぞ クレインズ!
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