2003 STVカップアイスホッケー大会 第3試合
9月15日(祝・月) 王子製紙VS日本製紙クレインズ 観戦記

(0)プロローグ
 
 もう夜も遅いんですんませんけどちゃっちゃと終わらせます。
 「プレシーズンだからいいや」と思って気持ちを切り替えることも重要。そして、浮き彫りになった課題を潰すことも重要。でも、私の目には後者の方にウエイトを高く設定しておかないと...、という思いがつのるばかり(根が心配性なもんで)。

【クレインズ】
31−30
71−20−18−7−44
8−19−47−23−77
13−27−14−72−42
16−21−24−34
竹内、山野の代わりに伊藤雅俊、そして新加入のプレーイングコーチ樺山義一(#47)がクレインズのユニフォームを着て登場。本日も原武の出場は無し。

【王子】
30−42
9−24−25−2−8
10−16−17−6−44
11−3−7−4−28
37−5−18

レフェリー:長尾
ラインズマン:松田、(聞き取れず)

(1)第1ピリオド
1分過ぎ、昨日2得点で気分が良いのか桑原、敵陣で2人に囲まれるも、いままでクレインズがさんざんいたぶられてきたハードチェックをお見舞いし、一人をふっ飛ばし、一人をなぎ倒すしパックを奪うも後が続かず。
次のシフトで樺山が登場。二瓶太郎から出されたパスをゴール右(本部席側)45度やや高めの位置からスラップショットを放つも荻野の正面。
と、ここまで軽くジャブをかます。
次のシフトではカウンターから今日も匡史が飛び出すと、後を追って辻が走って行こうかというところでレフェリーの手が上がる。

 2:27 O4 Hocking

早くもチャンスを迎える。順番で行くと4つ目なのだが、ここで1つ目を送り出し「勝ち」に行く姿勢を見せるも、そのベンチの期待とは裏腹に今日も機能しないPP。樺山が入った2つ目もなんとなくしっくり行ってない様子。昨日の1ピリのようにバタバタしている感じ。溜息の連続で2分が瞬く間に終了。
その後、試合は膠着するも徐々に王子のスピードが勝り、今日も自陣で「受け」に回るクレインズ。
8分には、2on2ながらもゴール前でバックパス。ブラインド気味に放たれたシュートは一瞬ヒヤリとさせるも平岩の正面。
9分にも、2on2の態勢でゴール前まで詰められ、パックキャリアーにラップアラウンド気味のセンタリングを出され合わされたがジャストミートせず、前かがみになっていた平岩の正面にパックが転がってくれて難を逃れる。
なんか相手の攻撃を待っているように見えて仕方がない。「今日も1ピリは0−0がいいとこかな」なんて思っていたら、

 
12:29 今日も先制を許す G11←7←4

またもや2on2なんだけど、タテパスをベンチ前ブルーライン手前でレシーブしたO7には中島谷が付いていて、中央から入って来るO11にも吉田が付いていたにも関わらず、あっさりパスを通され、レシーブした直後に吉田のマークをかいくぐりつつしっかりシュートを打たれ、それがグラブサイド肩口を抜けてしまう。決められた直後DF2人が顔を見合わせている。よもや、「王子さんのスピードについてけませんでしたね」なんて話てるんじゃあるまい。

 16:04 C27 Interfernce

このPKを守ってひとまず守りのリズムだけでも立て直してよ、と思ったPK終了間際。クリアパックを敵陣深く追いかける匡史と辻。ところが、匡史が王子プレイヤーと接触し転倒。転倒した匡史のスティックに辻が引っ掛かり転倒。あっと言う間に人数が足らなくなりゴール前になだれ込まれ混戦状態に。しかし、平岩が踏ん張りパックをフリーズ。頑張っている平岩を早く援護してほしいんだけど、決定的なチャンスすら作れないまま1ピリが終わってしまう。

Shots on Goal:C11、O9
昨日のリプレイを見ている感じ。でも、シュート数が上回っているのは、敵陣でのフェイスオフ直後のパックをDFがそのままシュートするパターンが多かったせいか?。でもシュートを打たねば点は取れん。攻撃陣の奮起に期待...。

(2)第2ピリオド
した私が甘かった。
立ち上がりの1分にカウンターから2−1隊形を喰らうとゴール前にセンタリング。早めのセンタリングだったせいか平岩の左ガースがシュートを防ぐ。しかし、

 
2:27 痛い追加点 G3←7←4

またしてもカウンター。ニュートラルゾーンをO7が抜けていくと2−1隊形。中島谷が戻ってたが逆サイドから入ってくる杉澤までは抑えられない。ラストパスが通らないことを祈ったが綺麗に通りネットが揺れる。

 6:16 O6 Interference

今考えると...、ここで点を取れなかったことが、その後の悪夢のような試合展開につながったような気がします。
ここまでクレインズのシュートは、敵陣でのフェイスオフを取ってDFかFWがまずシュートを放って、という形ばかり。全て荻野にキャッチされ後が続かない。
しかし、このPPでは雅俊がゴール右脇から押し込もうとする「お得意(?)」のプレーや、DFからのシュートをFWが拾い、ゴール裏に回ってDFにオーバラップさせるなど、少しづつ攻撃のバリエーションを増やしてみたものの、全て荻野に反応されてしまいゴールが奪えない。

10分過ぎ、敵陣でパックを奪われるも王子のクリアが甘く、ニュートラルゾーンにフラフラと抜けてしまいそうなパックにジョーが思い切り良く突っ込みブルーラインあたりからフリーでシュート。リバウンドが出たところに辻が合わせるもパックが手につかず。そこを逆サイドからフォローした匡史がパックを拾いスカートメクリを決めようとするも、荻野がゴール脇をしっかり固める。
そして、極めつけが12分過ぎ。

 12:05 C44/O10 Highsticking

この反則の直前、ニュートラルゾーンで王子が攻めあがろうとする中でパスミスからパックがルーズとなり、王子陣内にパックが流れていく。本来なら取り残されていたはずであるブルーライン付近に居た二瓶にそのパックが流れていった時点で王子のプレイヤーはみんな「裏」。そこにフォローに行ったのが樺山。なんと2−0隊形。二瓶から樺山へパス。ワンタイムでシュートを放つも荻野が反応。しかしリバウンドが出た、しかも荻野は転倒しゴールはガラ開き。パックは二瓶が今まさに叩かんとするところ。「ヤッター」と手を挙げて喜んでいた私の目には 当然の如くネットを揺らしているパックが見えてくるはずであり、誰しもがそれを疑わなかったはず。しかし、パックが何故か枠を逸れ、倒れている荻野の方に飛んでいっている。「え!!!」。逸れたパックを樺山が拾うも時既に遅し...。

13分過ぎ、今度はジョー桑原の2−1隊形をこれまた止められる。ま、それは仕方無い(では困るのだが)にしても、その後、クリアされたパックを桑原が追いかけなとかバックパスを出しゴール前にパックが戻った(浮いていたけどね)。しかし、その時ジョーは何故か明後日の方向を向いていて、オープンネットになっているゴールと戻ってきたパックに気づかない。

14分、15分、16分。一体、何本ものシュートを荻野に浴びせたか。毎回、30秒近いクレインズの攻めを荻野が凌ぐと、今度は王子がカウンター。それがことごとく平岩の急所を突く効果的なシュートとなっている。しかし、平岩もこれ以上の失点は許されないと必死に好セーブを見せる。しかし、それに応えられないFW陣、というか、荻野にやられっぱなしなんだけど。

 18:32 C7 Tripping

で、攻めた後に自陣での守りで脚が出ずにスティックで引っ掛ける。

 
19:16 やはりくらった痛恨のカウンター G16←44←6

一旦クリアしたパックもあっさりニュートラルゾーンを抜けていく。一人足りないツケが今度は失点に結びついたか、ポイントの位置からO44が出したセンタリングをゴール前でO16にDFを交わしつつバックハンドでコースを変えられ、パックは平岩が構えていた位置よりも右にずれゴール右スミに吸い込まれる。ここまで踏ん張った平岩もさすがに天を仰ぐ。

そして、終了間際。1つ目が粘りを見せるもパックは王子に渡り2ピリも終わりかと思われたがパックをカット。ゴール左脇に残っていた桑原に渡ると1対1。シュートフェイクを入れ左脇からねじ込もうとするも荻野が我慢して態勢を崩さず。結局、シュートを放つも入るはずも無く、拾ったパックをDFの位置に戻すも決まらず。
 
Shots on Goal:C24、O8
シュート数の発表。正直言って聞きたくなかった(苦笑)。


(3)第3ピリオド

 3:15 C7 Slashing

昨日からジョーに精彩が無い。なんかイライラしてる。

 
3:34 あっさりかい! G6←16

ゴール前でブラインドを作ったか、ポイントからのシュートに平岩、全く反応できず綺麗にゴールネットが揺れてしまう。

 6:20 O7 Tripping

 6:30 O8 Highsticking

この絶好のチャンスに71−20−18−7−47で勝負をかける(当然だわな)。
でもねぇ...、顔ぶれが変わってもクレインズのPPは変わらないのは何故なのか。同じ選手が同じポジションに居座りっ放しの相も変わらずのパス、パス、パスの連続。たまに打っても全体の動きが少ないもんだから、シュートコース見切られちゃってる感じ。なんか、荻野に流れを作られちゃった感じ。

 9:16 C13/O4 Unsportsmanlikeconduct

 10:13 C72 Holding

このあたりから、クレインズの選手に「眼力:めぢから(パクってごめんよ)」が無くなってきてるんだよね。

 
13:01 スピードに翻弄される G25←24←9

これも1点目のコピーみたい。人数は揃っているのに...。

 14:02 C8 Roughing/O4 Interference

 15:16 O37 Roughing&Interference(Double)

プレーが終わったあと、ジョーが押し飛ばされ王子ゴールの中に入ってしまう。「あ〜、乱闘にならなきゃいいけど」と心配したが、周囲になだめられなんとかジョーは怒りを静めるもブツブツ文句を言っている。結果的にこの「我慢」が完封を免れた結果につながったのかな。

 
15:48 辛うじて完封を免れる G72←7←71

ブルーライン中央からジョーがゴール右の中島谷へパス。ゴール脇にはダーシがブラインド気味に入っている。そこを目掛けてすぐさま放ったシュートは、ダーシの体に当たったか、本日絶好調の荻野が反応したものの体に当たってしまったのか、ふわっと浮いた感じでゴールネットをようやく揺らした。

Shots on Goal:本日のオフィシャルさんへ>「シュート数ぐらい発表してよ!」

手数は充分だった。シュートを打たねば点は入らない。積極的にパックをゴールに集めたという点で「貪欲に点を奪いに行く」という今季の姿勢は充分に伺えた。であるならば、確かに今日は荻野のデキが良かったにせよ、オープンネットの決定的なチャンスが2度、3度。2−1隊形が何度もあったにも関わらず決められないということ自体が問題であり大きな課題。また、受けに回った時の脆さもきっちり出てしまった。タテ一本を通される。ニュートラルゾーンの通過を軽々と許してしまう。FWのフォアチェックが甘くスピードを乗せたままでディフェンディングゾーンへの侵入を許しすぎ。だからDFがついていても、一旦乗ってしまったスピードには太刀打ちできない。5失点のうち4点目以外は全てこのパターン。DFが体を張るのは当然としても、その前に攻撃力を最小限に止める努力をFWはしていたか?。敵陣でパックを奪われた後、きちんと戻ってきたか?。その前に「決め」られなかったのか?。って書いてるだけ空しい。

あと、GBPは勿論、王子の荻野。ナイスキーだったわ。ホント。


試合終了直後、両チーム選手が本部席に向って整列している中、STVの萩原アナが王子の荻野と斎藤のヒーローインタビューを行う。そのテンションの高いトーンがグサリと響きましたわ、私には。クレインズには、あの長い長い「待機」時間をいかように過ごしたのか、もう一度考え直して頂きたく、本番に向けてキチンと建てなおして来ることを信じてやみません。


あと、道内の皆さんへ>詳細は夜中の放送を見て下さい。もう随分と時間が経ってしまったのと、あまりにも手数の多いクレインズの攻めが頭の中でごっちゃになってるので、この観戦記、結構怪しいかも...。

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