2008.09.27 16:00〜18:11 釧路・釧路アイスアリーナ
アジアリーグアイスホッケー2008〜2009レギュラーリーグ
日本製紙クレインズ 対 西武プリンスラビッツ 1回戦
オールメンバー
【日本製紙クレインズ】(black)
61石川-42清川
28ティリー-3伊藤賢吾-75ユール-12フェアチャイルド-18伊藤雅俊
23大澤-7ディック-24飯塚-20三谷-11西脇
2外崎-34原武-14佐藤匡史-21酒井-17飯村
33鬼頭-37角田-10山野-27石黒-19佐藤博史
【西武プリンスラビッツ】(white)
39菊地-20片山
22大久保-19ローチフォルト-16小原-33パーピック-10神野
5宮内-43河村-12内山-14田中-18鈴木
3山口-74河合-8今-24増子
6山田-11川口-30石岡-40藤田-21坂上
レフェリー:山内
ラインズマン:千葉、高橋
第1ピリオド
00:00 GK in C61/S39
西武のライン発表を聞いて、変だなぁと思った3つ目はFW2人登録。ところが、そこにS33がダブルシフト。その3つ目が自陣からの早いタマ出しで右サイドを割ってきたのはS33。吸い寄せられるようにDFが動くと、クレインズベンチ前でS33がゴール前へ横パス。すると、ポッカリ開いたゴール前にS8が入っている。
02:03 西武1点目(EQ) G8(wrist/ほぼ正面/3m)←33←74
一瞬ゴール前でS8がフリー。軽く合わせた感じで放たれたシュートは石川が抑えたかに見えたが、パックはゴール右スミに転がっていた。完全にブロックし切れなかったか?。
止めて欲しかったなぁ、というか簡単にゴール前のスペースを明け渡しすぎ。先週、2試合共相手に先制を許し、苦しい試合展開になっただけに、立ち上がりはしっかり我慢して欲しかったのだが...。
4分過ぎ、本日初のスコアリングチャンス。2on2と人数は揃っていたものの、正面から敵陣に切り込む博史。ゴールやや左手前のスロットで相手DFを交わし切れずチャンス潰えたかと思われたパックがその位置に残り、博史と相手DFがもつれる間に、山野がそのパックを拾って瞬間的にフリー。左45度からキャッチングハンドを狙うもS39に抑えられる。
06:17 S5 Tripping/S18 Crosschecking
やや西武の早い出足に手を焼きつつも、西武の自陣からの展開でミス。敵陣でルーズになったパックをゴール正面遠目で拾った西脇がゴールに向かって切り込んでいくとゴール前で倒される。ディレイドコーリングオブペナルティで6人攻撃に移行。ビハインド・ザ・ネットからゴール前に出されたセンタリングを合わせに行くところでもう更に反則。同時に2人上がるという絶好の同点機、いや、うまくやれば一気に逆転まで見える大チャンス。いくらPPが決まっていないとは言え、丸々2分間の5on3をよもや失敗するまい。
07:21 クレインズ1点目(PP+2) G75ユール(re-bound/正面/2m)←A12フェアチャイルド←28ティリー
右サイドの遠目のティリーからゴール横のフェアチャイルドへパス。やや前に出てスロット正面に入ってくるセンタリングを匂わせつつ右30度アングルからシュートを浴びせる。そのリバウンドがゴール前に出たところを、スロット正面に入ってきたユールが押し込み、ひとまず試合は振り出しに。
10:57 C12 Hooking
対王子の初戦のように、守り合いの展開に持ち込みたかったのだが、どうも自陣でのパックの争奪で西武に優位に立たれる。ダンプインしたパックに最初に飛び込んでくるのは西武のプレイヤー。それを見る形でクレインズのDFが反則にならないよう慎重にパックキャリアとの距離を開けないように付いているものの、追い掛ける時間が長くなれば守る(追う)方が先にきつくなり、マークが甘くなりS10に中央へ切り込まれていくところを後ろから引っ掛け態勢を崩してしまう。
西武のPPはクレインズのそれに比べて明らかにパス回しが早い。プレイヤーもよく動いているおかげで、どうしてもシュートコースを完全に消せず、しかも充分な態勢を作られた上で余裕を持ってミドルシュートを打たれてしまう。
12:31 西武2点目(PP+1) G19(slap/右60°/8m)←A33←22
ブラインドになってしまうと瞬間的に察知したティリーがシュートコースを見せるように右へ移動するも時既に遅し。強烈なシュートがまるでティリーの体の中から飛び出す格好となり、石川、反応できず。キャッチングサイドを抜かれる。
13:36 S5 Crosschecking
西武も玉際で優位に立っておりながら、フィニッシュチェックやフォアチェックを完遂させようとする意識が、時として不用意な反則を生んでいるのも確か。決してクレインズが完全に押さえ込まれている訳ではないのだが、クレインズのPPが合いかわらず決まらない。パスが遅いというか弱いというか、相手の立っている位置にパスを出しているので次の動きが発生せず、相手にパスコース、シュートコースを簡単に固められてしまう。さすれば、素早いパスで左右に大きく振ってDFから強烈なシュートを打つ形も見えるのだが、ことごとくパスがブレておりワンタイムで叩けず、やはりその分だけ構えられてしまい、遠目からのシュートであることと相まってシュートがゴールまで届かない。
16:16 S30 Charging
それでも西武は不用意な反則を繰り返す。敵陣から出そうなパックを再び奥に戻そうとした外崎に対してS30が完全なるレイトチャージ&ボードに押し付ける。リムから出てくるパックを待ち受けている方にも問題はあると思うが、
16:16 S33 Unsportsmanlikeconduct(Missconduct)
その裁定に対して文句を言ったS33がミスコン。キープレイヤーが10分間氷上を離れるという願っても無いチャンス、の筈なのに...。
先週の苫小牧で何を学んできたのでしょうか?。
19:38 C3 Hooking
で、攻め込まれると相手の動きについていけずマークが外れそうになり反則承知でパックキャリアの後ろからスティックをこじ入れる。
Shots on goal:C12,S8
ショット数は逆じゃないの、という程、攻め込んでいたという印象は無い(5on3があったからかな)。
第2ピリオド
心配された立ち上がりのPK。正直、イーブンで2点差を跳ね返す程の得点力がクレインズにあるとは思えない。そして相手のミスを待つ。それがいきなり来た。
自陣ブルーライン付近から前に出そうとした西武DFにユールが鋭いチェイス。ややハイスティック気味だったものの強烈なチェックで西武DFを吹っ飛ばしノーマーク。
「貴方はこういうのを外さないハズ」。右にフェイクを入れS39を中央で腹ばいにさせた。あとは左へ回り込み薄い角度でありながらもきっちりできた隙間からパックを流し込む、というシナリオだったに違いない。しかし、その隙間をS39が伸ばした右足に隠されてしまい絶好のチャンスを潰す。
だが、最初のPKを無失点で切り抜けたことは大きい...。
25:47 C27 Hooking
と思われるも、良い流れを作れない。
26分過ぎには、ゴール前で横パスを通されバックドア。完全に「やられた」と思われたパスを西武が決め損ねてくれたおかげで、なんとか無失点に切り抜けた。
28:34 S8 Slashing/C12 Roughing
28:49 S19 Interference
反則が続き、クレインズに4on3のチャンス。5on4よりはスペースが出来て動きの少ないクレインズにとっては有難いはず。
30分過ぎ、右30度の厳しい角度でありながらジョーの放ったスラップショットがS39のキャッチングサイド肩口をかすめ、ゴールの左上スミを捉え跳ね返る。決まったかと思われたが、即座にレフェリーは「ノーゴール」。ポストに嫌われた。
結局、PPの残り時間が数秒となり氷上には3つ目が登場。またもチャンスを潰したに見えた直後、
30:55 クレインズ2点目(EQ) G17飯村(wrist/左60°/7m)←A21酒井
敵陣でのフェイスオフからゴール裏への競り合いに持ち込むと酒井が粘ってゴール横でパックをキープ。サポートに来た飯村が拾って左奥から反時計周りに大きな弧を描きながら相手のチェックをかいくぐり態勢を崩したように見せかけたミドルシュートが右肩口を捉えるファインゴール。
しかし、
31:37 西武3点目(EQ) G30(touch/右15°/2m)←A40←11
直後のシフトで連続攻撃を許し、最後は左45度からS11ににじり寄られ強烈なシュートを浴びリバウンドをS40に叩かれる。これもブロックしたが、またもS40がコントロール。石川との距離が近いため慌てずゴール右横で待っていたフリーのS30に渡すと、あとはオープンネットに流し込むだけ。
ここで踏ん張れないようでは...。
34:57 C3 Hooking
37:34 C11 Hooking
集中力が切れたかのようにプレーが後手後手に回り反則。辛うじて守り切ったかと思われたがプレーを切ることが出来ずまたしても反則。こうなるともう守り切るしかない。
Shots on goal:C8,S7
終盤の連続PKをなんとか無失点で切り抜け3ピリに望みを繋いだ格好になったが、悔まれるのは得点直後の失点...。
第3ピリオド
とにかく早く追いつきたい。
0分、ティリーが左45度からロングシュート。これをフェアチャイルドがゴール前で合わせに行くも止められる。
2分、飯村が相手DFを交わし左45度ミドルシュートも枠を捉えず。
3分、ゴール裏の博史から左サイドサークル中央の史郎に渡りすぐさまゴール前にセンタリング。飛び込んできた山野がワンタイムで叩くも正面。
44:24 S14 Hooking
飯塚がゴール前に果敢に切り込み反則を取ってきた。
しかし、PPでは2つ目が苦労している。初戦で点を取ってから点に絡めておらず、今日もPPで攻めあぐね続け、ここでも敵陣でパックを動かし始めたところで相手に絡まれクリア。自陣から早く前に出したい気持ちとは裏腹に通らないロングパス。ダンプしてもあっさりクリアされ有効な攻めが出来ずじまい。1つ目も敵陣には居るのだが手が出ない。いや、手を出しているのだが、シュートがゴールまで届かない。
47:45 C2 Interference
で、もって不用意な反則。
自陣にパックをダンプされたが、ブルーライン手前で相手の出足はある程度止めていた外崎。後を追って体を寄せて動きを止めたまでは全く問題無いのだが、離れ際に手を出して相手を転ばせる。全く衰えない西武の推進力を未然に防ごうと本能的に手が出てしまったのかも知れないが、あの局面では抜かれてなかったことは事実。
48:29 西武4点目(PP+1) G16(reflection/左45°/4m)←A33←19
強烈なシュートを左から浴びせるとゴール左手前で競り合っていたS16のシャフトに当たって角度が変わりゴール左スミへ。
本日最大の2点差をつけられる。
51:19 S18 Elbowing/C3 Roughing
パックと全く関係無いところで絡み合う二人。
51:54 S3 Hooking
しかし、決して試合を投げている訳では無い。なんとかチャンスを作ろうとゴール裏で粘り反則を取ってきた酒井。
52分過ぎ、左45度遠目から大澤がシュート。あっさりブロックされると思われたが、このリバウンドがゴール前にポロッと出た。そこに飛び込んでいく西脇。だが届かない。
53分過ぎ、賢吾がペナ箱に入った代わりに出た外崎がやはり左45度からシュート。これにユールがゴール前で絡みリバウンドを拾うも叩き切れない。
だが、私が見たかった「ワンタイムでティリーに打たせる」場面は一度も作れず。肝心なところでパスがブレてしまったのが痛かった(PP全般に言えることだが)。
55:03 クレインズ3点目(EQ) G12フェアチャイルド(wrist/左45°/7m)←A18伊藤雅俊←75ユール
敗色濃厚かと思われた残り5分。ここへ来てようやく素早いカウンターが決まる。前掛かりだった西武の攻めを凌ぎパックを自陣で保持した時点でセンターラインの向こう側に雅俊が待っている。ニュートラルゾーンの自陣側から出されたロングパスが雅俊に通る。雅俊は右に開きつつ西武DFをひきつけ、高い位置でパーサイドにフィリップパス。入ってきたフェアチャイルドがパスを受けるとワンタイムで打つと見せかけフェイクを入れやや左にもう一歩入った位置からマタ下を狙ったシュート。「何故、ワンタイムで打たない」とがっかりした直後、パックはS39のマタ下からポロッとこぼれ落ちゴールに入っていた。フェアチャイルド来日初ゴールで1点差に追いすがる。
さすがクレインズ。そうこなくっちゃ。
57:03 S30 Interference
今日は再三S30に狙われた外崎。ダンプインしたパックをしつこく追っていき反則を誘う。
盛り上がらない訳がない土壇場で迎えたPP。しかし...、
57:34 C12 Crosschecking
敵陣コーナーでパックを奪われそうになるところを辛うじて入ってきたサポートプレイヤーを楽にさせるべく、西武DFの動き封じてしまう。クリアされても時間はまだあるでしょうに!(確かに、この時間帯で自陣に戻って攻め直しなんぞしたくない、という気持ちは痛いほどわかる。だからこそ、冷静になって欲しかった)。
58:00 西武5点目 G14(wrist/左30°/4m)←A18←19
4on4になっただけで、決してチャンスが潰えた訳ではないはずなのに...。
ニュートラルゾーンからまっすぐ切り込まれる。しっかり対峙しており、せいぜい遠目からシュート打たれるぐらいはあるかな、と思いきや、巧く体を預けつつあっさり回り込みDFを置き去りにしノーマーク。最後は石川を前へつり出し左サイドから綺麗にネットを揺らした。
苦しいのはわかるが、最後の最後になって、そのゆるいプレーは一体何なの、ジョー。
58:00 C Timeout
ここでタイムアウトを取るくらいなら、何故、ケリーが反則した時点で仕掛けないのか?。
28-3-20-75をシフトし、
58:18 GK out C61
敵陣でパックをキープしそうな瞬間、石川が上がって雅俊が入り5人攻撃を仕掛けるも、
59:17 C28 Hooking
攻め切れず、反則明けのS30まで戻ってきてしまい、最後は3on1。西武のシュートが甘くジョーがシュートをブロックしエンプティは免れたものの、その後のパックをやはり拾われ、最後は反則承知でとめに行く。
59:17 GK in C61
3on5でしかも自陣のフェイスオフ。白旗です。
60:00 GK out C61/S39
Shots on goals:C8,S8
1対1での競り負けが大きかったかなぁ。西武は敵陣でのパックへの寄りの早さもさることながら、ニュートラルゾーンでクレインズのフォアチェックを引き付けつつ綺麗に交わし早い段階で優位な形を作っていたように見えた。
あとはPP。何で相手が嫌がることを仕掛けないんだろう。動かない相手同士でパスをつなごうとしても無理でしょう。楽なプレーを常に選択しているようで攻めに「凄み」が全く感じられない。
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