第34回日本アイスホッケーリーグ 日光アイスバックスVS日本製紙クレインズ 6回戦(東伏見アイスアリーナ) 観戦記

(0)プレリュード
 水曜日に王子が「おつきあい」してくれたおかげで、3位争いに光明が見えてきた。しかし、それもこれも、バックスに勝たねば意味がない。なにが悔しいって、「バックスの勝ち試合を全部見たクレインズファン」になっている自分が嫌なのだ(それも、先日、苫小牧で「返上」できたようで...)。ましてや対戦成績で負け越しなんてもっと許されない。

【クレインズ】
41−1
20−15−32−3−7
96−92−24−77−22
13−27−44−55−34
14−39−81−9−2
「ご乱心」により出場停止だったキャプテンが1つ目に復帰し、「見覚え」のあるセットに。#39と#14が3つ目に交代で入ったり。#81、#9、#2は出場なし。
【アイスバックス】
61−97
92−93−74−34−8
27−51−32−31−28
36−89−37−7−3
15−9−16−73−6

(1)第1ピリオド
 立ちあがりから5分間は、3回笛が鳴っただけで、ほとんどプレーが止まらない。が、双方とも動きがイマイチ。パックが寄せては返す波の如く、行ったり来たりを繰り返すばかり。これといったゴールチャンスもないまま、

 5:01 B8 Highstick

匡史が交代でベンチに戻る最中に交錯。しばらく、その場にうずくまる匡史だったが、大事には至らず。
6分過ぎに2つ目のシフトがシュートチャンスを作るものの、最後は春名にしっかりブロックされる。結局、春名の牙城を揺るがすまでの揺さぶりを掛けきれないままパワープレーが終わると、今度は7分半過ぎ、原武がディフェンディングゾーンでバックスのプレスに屈し、パックを奪われピンチを招く。大滝がフリーズして事無きを得たが、直後に、

 7:46 C34 Roughing

う〜ん?。もう少しプレーに安定感が欲しいな(と言っても、2年目だからねえ)。
日光では、さんざんいたぶられた92、93の「インフレコンビ」も、今日はそれほど「いやらしい動き」を見せてこない。2度程ピンチを迎えたが、意外と92、93が淡白だったのが救いだった。他の3選手は交代しても、ずっと氷上に居座りつづけた92、93でしたが、日光で見せたパフォーマンスはまだ影を潜めているか...。それともクレインズが「対処」してきたのか...。

 10:16 C15 Highstick

またもやピンチを迎えるも、まだまだエンジンがかからない92、93に助けられた。それが証拠に92、93が引っ込むと何もできないバックス。あまりに92、93の影に怯えすぎていたのでは?。

 12:47 B34 Unsportsmanlike Conduct

フェイスオフ時に「立ち位置」をレフェリーに注意されたにも関わらず、しかとしていたのか、再度注意されるハメに。勘違いしてるんじゃないの、アナタ。
ところが、せっかくもらったパワープレーも逆に攻め込まれてしまい、大滝の好セーブをみてしまうことに。

どーも、ここまで双方とも決めてに欠けるというか、何と言うか、点が入りそうな雰囲気をいっこうに見せないまま1ピリも残り3分となってしまった。今日もロースコアかしらん、と思った矢先、ディフェンディングゾーンの本部席側ボード際で縦パスを出す小林。そのパスをバックスサイドブルーライン上で受けた飯塚。マークがついていたにも関わらず、そいつを振りほどく。シュートを打ってほしいなぁと思ったときには、既に厳しいアングルまで入り込んでしまった飯塚。どーするのかなぁと思いつつ、黙って帰ってきたら許さんぞという私の心を読み取ったのか(知るわけはないだろう)シュートを放つ飯塚。すると、

 17:15 クレインズ先制 G24←22←92

自分が観ていた場所から遠い位置だったので、間違っているかも知れないが、フェイスオフサークルのフェイスオフスポットよりも気持ち更に奥の位置から放ったシュートが、見事に決まってしまった。まさか決まるとは思わなかったので、ちょっと油断していたが、パックパスを受けて走りこんで、シュートを打つまでのタイミングというかテンポが良かったのもゴールにつながったのではないだろうか?。これで「仕事」が終わったと思ってもらっちゃ困るんだけどねえ。アナタが2点取った日は必ず勝ってるんだから、って過去に2回しかないか(苦笑)。もう1点取らなきゃね。

 18:12 C32 Highstick

まとわりつくB34を払いのけようと振り上げた腕が見事に首筋を捕らえたものの、スティックがあんなに高く上がってしまっては...。しかし、このショートハンドが意外な結果をもたらした。
バックスの攻めが淡白なのか、クレインズの守りがうまく行っているのか(どっちもどっちのような気がするが...)、決定的な場面どころかシュートシーンも見られない。しかも、ディフェンディングゾーンで賢吾がクリアしたパックが、何故かニュートラルゾーンでルーズになり、そこに飛び込んだ正和。その脇には腰越。で相手DFが一人という絶好のチャンスが訪れた。パスを出すのかそのままシュートか、どーするのかなぁとこっちに考えさせる暇もなく早くも結果が出てしまっていた。

 19:28 久々のショートハンドゴール! G96←3 

ま、正和らしいというかなんというか、腰越の姿なんぞ目もくれず、ブルーラインを越え若干入り込んだところで迷わずシュートを放つと見事にキャッチングハンドの肩口を破るナイスシュート。
いい形で1ピリ終了。シュート数はクレインズ12、バックス11。

(2)第2ピリオド
 少なくても、今日のバックスは私が日光で観たバックスとは違っていた。強力外国人背番号インフレコンビの動きがイマイチだったのもさることながら、2つ目以降もクレインズを呑んでかかるような勢いの良さは感じられなかった。が、しかし、2点差なんてワンチャンスでなんとかなる。先に1点とられたらマズイと、あくまで心配性な私。

 1:02 C96 Holding

ほら言わんこっちゃない。しかし、今日はバックスのパワープレーが全く冴えを見せない。ほとんどシュートを打たせることなく2分が過ぎ去ったが、

 3:12 C Bench Minor(#13代行)

戻ってきた正和が絡んだオフサイドの裁定にベンチから文句が出たのか...。またもやショートハンドに。しかし、今日はバックスの拙攻に助けられてクレインズが「優位」にペナルティキリングを消化していた。村岡にノーマークのチャンスも訪れた(決まらず)ぐらいだから。こんなバックスの状態ならば、早めに3点目を奪い勝負を決めに行けばいいのに、お人よしなのかクレインズ。なかなかとどめを刺そうとしないのだ。9分過ぎ、坪子と村岡で2対1隊形になるも、パックキャリーの坪子がパスもシュートも打てずに撃沈。まだそんなことやってんの?。
その後も、クレインズはアタッキングゾーンに入ると、まず1発シュートを放ち突っ込むというシンプルな攻めを見せ始める。もっとも、「まず1発」のシュートを春名がきっちりセーブしリバウンドを出さなかったところはさすが。

 16:26 C13 CrossChecking

 18:05 C92/B27 Unsportsmanlike Conduct

結局、クレインズは勝負を決めるゴールが奪えず2ピリを終えてしまう。ただ、観ていた印象では、今日のバックスはそれほど怖いとは思わなかった。怖いのは2点差のままということだけ。
シュート数はクレインズ11、バックス5。

(3)第3ピリオド
新横浜でセミファイナルを迎えたくない。という切なる願い(?)を込めて、今日はピリオド開始直後に「新横いやだ!、新横やめろ!」と叫んでみました。それまでは気がつかなかったのですが、その直後、バックスサポーターから「ぜいたく言うな!」という「突っ込みコール」が入ってました。こういうやりとり結構好きです。
で、試合なんですけど、早く1点取って勝負を決めてほしいのだが、ここへ来るとクレインズも無理しません。

 1:15 C24 Holding Stick

何度も言うように今日のバックスのパワープレーはここに来ると全く機能しなくなっていた。1本のシュートも打たせることなく終了。

クレインズがなかなか「試合を決められない」理由としては、今日、というか、水曜日と今日の試合。1つ目がポイントを挙げていないという点が考えられる。日光で1つ目が92、93にいいようにいたぶられたことを考えると、今日はその動きを封じることに心血を注ぎ、攻撃をほどほどにしていた感がある。いつもは随所で見られるはずの15−20の息の合ったプレーも今日は殆ど見られなかった。日光では、このセットが「死んでいた」ために、2つ目以降のセットまで死んでしまったが、ここ数試合、2つ目が得点に絡む場面が増えている。ようは、2つ目以降が「仕事」をすれば、負けてる試合も何とかなっただろうし、競った試合ももっと楽に勝てると思うのだ。それが今日出た形になった。

 13:58 B7 Slashing

このプレーは、3つ目がようやくボード際で粘りを見せ、バックスからパックを奪うと、バックスゴール裏で史郎につなぎ、史郎が回り込んでシュート態勢まで持って行ったものの、シュートが打てずに「何してんの〜」とこっちで叫んでしまったら、実はスラッシングをくらっていたのね。遠いから見えなかったよ。しかし...、

 15:49 クレインズ勝負を決めるパワープレーゴール G96←24

パワープレーの最初の1分をいつもの如く1つ目がシフトし、2つ目に交代したが、ゴール前の混戦状態を作り、最後の最後に浮いたパックを一瞬フリーになった正和がバックハンドで決める。
どーやら、これで大勢は決した感があった。あとは、にわかに浮上した「目前、大滝完封勝利」。感触としては2ピリ終了時点で「行けるかな」とは思っていたが、あれよあれよという間に残り4分。しかし、3点目が決まってからは、バックスは全く攻めることができず。逆にクレインズがバックス陣内でパックを支配する場面が何度も見られた。そのおかげで順調に時間が過ぎ去り試合終了。4ヶ月ぶりにバックスから勝利を収めました。
シュート数はクレインズ8、バックス6。GBPは正和。大滝はクレインズに入って初の完封勝利(だよね)。私の記憶が間違っていなければ最後に完封したのは第28回大会ですから西武在籍以来実に6年ぶりのこと。その昔、大滝の完封試合を何度も見たことがある私としては、まさかその大滝がクレインズにやってきて、しかも完封までしてくれるとは夢にも思ってませんでしたよ。試合終了後、大滝、マスクを外しませんでしたよね。どーしてですかねぇ...。嬉しかったんでしょうかねぇ...。そんな場面を見ながら、ちょっぴり感動してしまいました。

これで3位になれるチャンスが浮上してきました。しかし、明日勝たなければ(引き分けでもいいんだけど)ダメ。これまでさんざん期待させておいて、「ここ」というところで「裏切ってきた」クレインズに対して一言。

新横やだ!

以上!
 
 
 
 

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