第34回日本アイスホッケーリーグ コクドVS日本製紙クレインズ 5回戦(新横浜プリンスホテルスケートセンター)観戦記

(0)プレリュード
 いよいよリーグ再開です。全日本でのつらい「罰ゲーム」はもうこりごり。今日こそその鬱憤を晴らすべく、そして、一つでも順位を上げるべく、是非とも奮起してもらいたいこの連戦。先々を見据えて、ここで是非ともコクドに風穴を開けてもらいたい。そして、私自身も久々の応援で胸踊る新横浜。その新横浜は、リーグ再開を待ちかねたファンで、コクド戦で最も客が入らないであろうクレインズ戦でありながら、クレインズ側のゴール裏は立ち見で一杯になりました(ただし1列だけね)。関西からそうへいさんが登場。今日も「威勢のいい関西訛り」でクレインズを叱咤激励してやってくれ。そして、生きてたのね元マス。よかったよかった(私の集結チケットを持ったまま消えないでね)。そして、N君。いつもの面々で、久々のクレインズ応援と相成りました。
が、とにかく長いんで「心して」読んで下さい。

【クレインズ】
33−41
20−15−32−3−7
13−92−24−77−22
96−27−14−55−34
44−39−81−5−2
中村達哉大先生はケガで欠場。久々の佐藤匡史が兄弟セットで復帰。キャプテン竹内も日本リーグとしては復帰戦。全日本でイマイチ精彩が無かっただけに奮起してもらいたい。そして、私がFM釧路出演の際にリクエストした「残り7試合連続ハットトリック」を、是非とも実現していただきたい。
【コクド】
29−1
71−44−24−11−77
75−16−18−39−7
41−23−12−9−5
19−14−17−42−2

(1)第1ピリオド
レフェリーは初見参のホッカネン氏。日本リーグ初レフェリーが裁く試合って意外と荒れるんだけど...(これは文字通りの布石)。

 1:54 C44 Interference

流れの中でK12と単に交錯したように見えたんだけど、ホッカネン氏の手が何故か上がっているだよねえ。この程度で反則を取っているようでは、先が思いやられる。

 3:44 C77 Crosschecking

パワープレーだから仕方無いとは、ゴール前でコクドの選手を蹴散らかしては、反則も致し方ない。で、10秒間だけ5人対3人のキルプレーを迎えるが、

 4:13 K71 Holding

ペナルティボックスから戻ってきた村岡が執拗にニュートラルゾーンで桑原に絡みつく。それに業を煮やした桑原の反則を誘った。ところが、

 4:18 C92 Highstick  K16 Roughing

って、わずが5秒後に笛が鳴るんだよ。実にここまで試合消化に15分かかっているんだよね。このペースだと1ピリは1時間コースよ、と思っているその予想に応えるかのごとく、ホッカネン氏の右手が上がる上がる。

 6:20 K7 Tripping

またもやつかんだパワープレーだが、フェンス際でコクドのプレイヤーがキープしているパックを勢いこんで奪いに行ったプレーが反則になる。

 7:51 C24 Boarding

「ドーン」って良い音させちゃったからねえ(でも、音だけなら「タンク斉藤」にはかなわない)。って、このプレーを反則にされて、その後のプレーが消極的にならなきゃいいんだけど、って心配しちゃってる私。
で、パワープレーだか、キルプレーだか、なんだか訳が解らなくなってしまったが、どうやら、1分半ほどクレインズがキルプレーになってしまうらしい。で、パックを大きくコクド陣内に放り込んで、時間を稼ぐつもりが、ニュートラルゾーン半ばで奪われてしまう。いつの間に、ゲイスオフサークルのファンス側ゴール左45度の位置でフリーになっているこの男が、実にタイミングの良いシュートを放ってくれたのだ。

 9:24 コクド先制 G44←77←23

ニュートラルゾーンから出されたパックをブルーライン際で拾い、すぐさまシュート。これがロブの股間を見事に抜かれてしまう。タッカーと正対していただけに残念な失点。
先制されてしまってはいけないんだよねえ。
しかし、その直後の10分過ぎに、C44と81で2対1陣形のチャンスを迎える。ラストパスが村上に渡ったところまでは見たのだけれど、久々にゴールチャンスを迎えた村上の手元が狂い、絶好のゴールチャンスを逃してしまう。う〜ん、使ってもらえてないから錆びついたって事はないよね???。
すると、飽きもせず、またもや反則が...。

 10:25 C22 Interference

自分でブルーラインから敵陣深く切り込み、ゴール前でシュートを打とうとした瞬間にチェックを食らい、そのチェックに打ち勝とうと体を入れたところで反則ですと。で、これは何とか抑え切る。
 で、今度はようやくフルストレングスかなと思ったら、飯塚がコクドゴール左サイドからゴールに向かって切り込んで行ったプレーが気に「入らない」らしく、パックが菊谷の手元でフリーズされた後、大の男が何人も暴れまくっているではあ〜りませんか。っと、飯塚が中島谷に潰されてる。で、こっちでは腰越が坂井に潰されてる。で、果ては「殴り合い」へと...。で、結果がこれ。

 12:42 C13、C92 K16、K39 Roughing(Major&Game Missconduct)

 4人全員が退場。更に、乱闘に「加担」したであろうコクドの3選手K7、14、18がRoughingで、一人ディレイドペナルティとなる5人対3人のパワープレーを頂く結果になったのだ。しかし、この裁定が下されるまで5分程かかっている。外国人レフェリーを呼んでくるのは構わないが、コミュニケーションをしっかり取れるような環境を作っていましたか?。大勢集まった観客に対して、充分な説明をしましたか?。単に乱闘に参加していたから「退場」だというのなら、GMになった選手とそうでない選手の「差」は何なのか?。同じラフィングならなおさらのこと。そこいらへんの説明をしてもいいのではないかと思いますよ。相変わらずの「観客無視」の運営を考え直してもらいたいですよ。ホント。
というわけで、何故かツーメンアドバンテージを頂いたクレインズ。いくらなんでも、これは生かせるでしょうという期待に応えてくれたのは、やはりこの男達でしょう。

 13:28 クレインズ同点! G32←7←15

さかんにパスで振りまわし、最後はパスコースを目ざとく探せる余裕があれば決まるでしょう。最後は菊谷を振り、どフリーになっている竹内がラストパスを見事に叩く。
更に、ディレイドで5人対3人が継続される。そして、これまた結果を出してくれた。

 14:41 クレインズ逆転! G32←7

ゴール前でパックが浮いたのと、ゴール前両軍選手が入り乱れてゴール前に立っていた、その「間隙」を突いて竹内がパックを拾い冷静にその「入り乱れた」渋滞箇所を避けるかのように回り込んでゴール右に決める。
で、1人目のパワープレーが残り1秒の時点でのゴールだったわけで、もう1人のペナルティタイムが残ることになる。だから、5人対4人のパワープレーが40秒ほどあったのだが、逆転してまったりしてしまったのか、何もできずに終わってしまった。それどころか、

 15:43 C96 Interferece

自分がベンチに引っ込もうとする直前に、たまたま前を通ったタッカーにスティックを伸ばしたところを、きっちりホッカネンに見られてしまった。さらに、

 16:31 C15 Roughing

クレインズゴール前でフリーズ直後にもみ合いになったところで一発見舞ったようだ。でもって、まるで帳尻を合わせたかのごとく、逆に5人対3人のキルプレーを迎えてしまうことになる。で、この「帳尻」がピッタリ合ってしまうのだ。

 17:31 コクドあっさり同点 G23←71←77

ゴール前に詰めていた伊賀のスティック目掛けて、桑原のパスが綺麗に通る。ワンタッチで軽くゴール。5人対3人だから、と言ってしまえばそうかも知れないが...。逆転してホッとしたような感じがしてならないのよ。確かにキルプレーを凌ぐのは大変なことだと思うし、これだけ反則が多く流れがつかみずらいという難しさもあるが、こういう時こそ、この辛い場面を守り切っておけば、「流れ」がクレインズに大きく傾いてくれたのではないかと思う時間帯だった。それが証拠に問題はこの後起きたのだ。

 18:57 コクドあっさり逆転 G19←7←12

何が気に入らないかって、ゴール右サイドをフリーで「闊歩」していた中島谷を「黙って見ていた」クレインズ。奥深くパックをキャリーされたところで、ポッカリ開いていたラストパスのライン。ゴール左から右へ、スッっと流れたパックは清枝がワンタッチしてあっさりゴールイン。ゴール前でみんな固まっちゃって、だ〜れも何にも動かないんだもの...。そういう風に見えたよ。

で、長かった1ピリがようやく終了。反則連発のおかげで、1ピリ終了に52分かかっている始末。疲れる試合展開ですよ、まったく。インターバルでコクドファンの方と話をしたのですが、「面白くないね」という意見で概ね一致。外国からレフェリーを呼んでくるのは構わないけど、少しは「試合展開」というものを考えてレフェリングしてほしい。
乱打戦と大量反則のおかげで、「守り」のリズムをくずしたクレインズ。後半にその「ツケ」が回ってこなきゃいいのだが...。
シュート数はコクド22、クレインズ12。

(2)第2ピリオド
そろそろ落ちついてほしいところなのだが、

 0:37 C44 Interference

またもや、村岡のインターフェアランスで試合が動く。自陣ブルーラインで清枝と交錯しただけのように見えたのだが。

 4:40 K71 Tripping

チャンスと思いきや、

 5:11 C96 Holding

パワープレーでありながら、鈴木にパックを奪われ攻め込まれるとたまらず反則。折角のパワープレーを潰し、チャンスが消えたかと思った4人対4人の状況で、

 5:33 クレインズ再び同点に追いつく G20←7←15

自陣フェイスオフでコンロイが出したパックをジョーが拾い、そのままコクド陣内へ。一旦、ポイントの位置で止まると、コクドの守備隊形を確認し、改めて思い出したかのようパックを流す。流されたパックは計ったかようにゴール右に詰めていたダーシに綺麗に通る。お見事。
しかし...。

 6:48 コクド再び勝ち越し G18←44←77

鈴木に単独で持ち込まれ、ロブがつり出されてしまう。DFの戻りが一瞬遅く、オープンネットと化したクレインズゴールには大男2人がなだれ込み、パックを処理していたクレインズDFを押しのける形でサポート。結局、鈴木の流したパックがゴールイン(という形に見えた。見ていた位置が遠かったから)。

で、これから合いも変わらず反則のオンパレードが始まってしまうのよ。

 8:29 C34 Hocking
      K12  UnsportsmanlikeConduct

原武が引っ掛けたように見えたが、実は引っ掛けていないのだよ。で、それに合わせたかのように内山がわざとらしく転倒。これがアンスポーツマンを取られた。当然じゃん。ん、でも、それって原武が引っ掛けていないということの証明なのでは?。では、どうして2人して反則なの???。更に、またもや、

 11:34 C34 Chargeing
       K12 UnsportsmanlikeConduct

同じコンビでまたもや...。

でも、このあたりから、というか(実は全般的になのかもしれないけど)、コクドのプレイヤーが自由自在にクレインズ陣内に進入してくる姿が目立ち始める。反則反則で、そこいらへんを詳しく記載できないのが残念なのだが、スロットルエリアから次々と放たれるシュートをドプソンが辛うじて止めているという感じ。フリーでシュートを打たれたシーンなんか1度や2度じゃなかったよ。

 14:36 K71 Holding

賢吾に対して上からのしかかった形で潰したのだが...。

 14:36 K11 C20 UnsportsmanlikeConduct

なんて余計なことを...。
で、クレインズはパワープレーなんだけど...。

 17:14 K14 Tripping

4つ目FWがよく粘り、ニュートラルゾーンで、攻めあがるコクドのプレイヤーの後ろからパックを奪い、反転。村上がノーマークでシュートするも、その直後か前後に菊地に引っ掛けられる。でも、1ピリのチャンスといい、この場面といい、私の知っている村上なら決められたはずなのでは?...。

 17:44 C20 Highstick

桑原がクレインズ陣内に攻めこんだところをダーシが必死にパックを奪いに行ったのだが、桑原のスティックがダーシの股間に入り込んでおり、身動きの取りずらくなったダーシが必死に避けようとスティックを挙げた瞬間にホッカネンの手も上がった。別にスティックで殴ろうとしたわけじゃないのにね。でも、これで折角のパワープレーはオシャカになっちゃった。

で、またもや反則が多かった2ピリも終了。シュート数はコクド13、クレインズ8。14分以降の2度のパワープレーチャンスを潰したのがね...。

(3)第3ピリオド
なんだかんだの乱打戦でありながら、1点差で迎える形になった。やっぱり、やっぱり3ピリ勝負なのよ。でも、その重要性を解っていないプレーを見せられちゃうんだよな。

 2:18 コクド突き放す G41

C96、27、14、34、22。好き勝手にコクドに走らせていたよね。こんな重要なところで抑えなければいけないのに。で、セットチェンジかと思ったら、再度、同じ面子が氷上に出てきたのですよ。これって、「名誉回復」の機会を与えられたと、私は思いたいのですよ。でもね、

 2:36 C27 Kneeing

ニュートラルゾーンで...。
3ピリの「重要性」を認識してよ。そして、「今、アナタ達に何を求められているか」をちゃんと認識してよ。反則するくらいの気構えがあるのなら、どうして、その前の二瓶を止められなかったの?。

 2:50 コクド決定的な6点目を挙げる G23←44←77

クレインズ陣内でのフェイスオフをあっさり取られ、ゴール右サイドでパックをキープしていたタッカーが一度、ブルーライン側にシフトした動きにクレインズDF最終ラインがまんまとひっかかる。ゴール前にスペースができた瞬間に、ゴール左サイドにパスを出す。伊賀、ごっつっあんのバックドア。
この32秒間が最後まで重くのしかかってきたのだよ...。

 4:15 C77 Slashing

もうこうなると、パワープレーはコクドのなすがまま。勝手気ままにパスを回し、輪を小さくする。ゴール前に固まることしかできないクレインズプレイヤーをあざ笑うかのように、遠めからフォスターが充分に狙いを定めてバッティングシュートを放たれる始末。前に出る勇気はないのか!(ポジションが前、という意味ではないよ)。

 7:14 K12 Slashing

今日はあまり目立ってなかったタンク斉藤が、ここでは見事な「ノド輪」を決め、内山を倒す。その報復が反則になった。すると、

 8:27 クレインズ追いすがる4点目は公約通りのハットトリック G32←7←20

最後はゴール左サイドに残っていた、竹内がバックハンドでパックを流し込み、ハットトリック花束贈呈!っと思ったら、なんと場内発表はコンロイのゴールにされちゃって、肝心な花束贈呈が飛ばされてしまった。折角の「竹内コール」をどうしてくれるんよ。まったく、反則は目一杯とるは、竹内のハットトリック表彰まで潰すわ、ひどい話だわ。

 9:15 K42 Hocking

竹内のゴールで流れがクレインズに来つつあるのだ。このパワープレー生かしたい、のだが...。

 10:41 C24 Highstick

何するのよ!。
で、戻ってきたのはいいけど、ニュートラルゾーンで、左から15、24、20の3対2隊形になりながら、センターでパックキャリアだった飯塚君よ。なぜ、そこでパックを放り込むの。交代時期だったかもしんないけど、そんなにベンチに帰りたかったの?。それは無いんじゃないの?。

 13:21 K41 HoldingStick

またもやパワープレーのチャンスを「頂いた」のに、再三、再四パスは回すがシュートは打たないという攻めが延々と続く。それでも3度程ラストパスが出たのだが、枠を外す、ブロックされるわで点に結びつかない。しかも、

 16:30 C55 Holding

これって反則取るほどのプレーじゃないような。勝手にコクドにプレイヤーが倒れ込んだところに、斉藤がやってきて、軽く抑えてみたところ、ホッカネンの手が上がる。きつい反則になってしまった。ここでコクドがタイムアウト。息の根を止めに来るつもりか?。
で、なんとか守り切ったキルプレーなのだが、今度はクレインズがパックを奪えない。ようやく、コクドのアイシングのおかげで得たコクド陣内でのフェイスオフを迎えたところで、

 19:12 クレインズ タイムアウト

当然の如く、ドプソンは上がった。32、15、20、27、24、7という5人FW、1人DFという布陣も実らない。無情にもクレインズ陣内に戻されたパックをゴール裏で拾った石黒史郎。こともあろうに、何となく流したパックをタッカーに拾われエンプティネット。何してんの?。

 19:55 K44

アシストC27って感じかな(笑)。
シュート数はコクド11、クレインズ13。
 

確かにレフェリーの裁定にも影響されたかも知れないけど、反則で得たパワープレーをモノにしておきながら、逆に守るべきキルプレーで「本来の守り」を忘れてしまっては...。それにしても、3ピリの「ていたらく」は何なんでしょう。自分の胸に手を当てて考えて欲しいものです。今日の試合を3ピリでぶち壊してしまったあんたら(敢えて名前は言いません。でも、この試合を観ていた人はわかるでしょう)は「A級戦犯」モノだよ。
月寒で7連敗を止めたときの「あの時の気持ちを今こそ思い出せ!」
観戦記なのか、反則報告書なのか、わからんくなってきた。