第34回日本アイスホッケーリーグ 日本製紙クレインズVSコクド 4回戦(釧路アイスアリーナ)観戦記

(0)プレリュード
 何度も言うように、今日から21日まで私は北海道に居座ります(またもや繰り返し)。〜(中略)〜、場合によっては全然リフレッシュできないまま、11月22日を迎える可能性が出てきた感のある昨日の結果に、ホント私はトーンダウンしてますわ。今日の結果次第では「2度目の自主規制」も視野に入れた上で覚悟の丹頂入り。実にのっぺりした足取りで階段を上り、メガホンを2個購入。拍子木は一時使用停止にしました。今日は眼鏡をかけてきました。レプリカもアウェイを着ました。私にできることってこれくらいですわ。ほんとに明日、千代の浦で海をボーっと見つめているのではないかと弱気になってしまう。で、48時間止めていたタバコを吸いに喫煙所に行くと、某兄弟のお父様(私が丹頂に行くと、我々レプリカ着用声だし部隊の近くにお父様とお母様と妹さん?が何故か座っているというシチュエーションができていて、いつのまにか顔見知りになってしまいました。いやあ、こんな若造が偉そうなこと言ってすいません)が近寄ってきて、「今日はメンバー大幅にいじってるよ」とのこと。覗き込むメンバー表をみて、ちょっと驚いた。

【クレインズ】
33−1
平岩のユニフォーム姿を見るのは1年以上だね。練習で氷上に上がった彼の姿を見て、懐かしく思ったのは私だけではないはずです。個人的にはワンプレーでもいいから試合に出てほしいのだが、「顔見世興行」ができるようなチーム状態じゃないからね。
で、どんなふうにいじくっているかというと...。
20−27−32−77−7
24−92−15−3−22
96−39−14−55−2
13−44−81−5−34
という具合。ただ、またしても高橋の出番は無かったです。で、結局各セット間で激しく面子を入れ替えていた。ただパワープレーは旧来「1つ目」の賢吾と史郎を入れ替えたスペシャルで臨んでいた。やっぱり、中村達哉の復帰はまだ。なんでもどこが悪いのかわからないというような感じでまだ検査が必要とのことらしい。元気そうな姿は見せているのだが...。
【コクド】
今日はメモってたよ。
1−29
18−44−16−37−77
71−14−30−5−7
41−23−75−9−39
13−19−17−24−2
試合開始前、FMくしろの阿部さんがコクドネタを1つ持ってきた。ここでは言えないけど、試合前にそんなこと言わないでよ〜、と思いつつも、やっぱそーだろうーな、と納得してしまう私。う〜ん、とにかくこの状況は自分達の力で乗り越えて行くしかないのですよ。私らは応援することしかできない。

(1)第1ピリオド
組替えたセットの動きはいかがなもんか。序盤はまずまずの動き。エンジンのかかりの悪いコクドを相手に互角以上のパック支配で何度かチャンスを作るも「最後の一打」がどうしても出ない。ただクレインズの優位も開始5分程度までで、徐々にコクドがパックを支配しはじめる。7分過ぎ、コクドの「日本語が喋れない日本人」が持ち前の体のデカサ&ここ一番のスピード&巧みなスティックワークでパックをキープすると、必死について回るクレインズDFをあざ笑うかのよう次々とシュートの雨をクレインズゴールに浴びせる。それに立ちはだかるのは我等がドプソン。今日も「受け」にまわってしまうのか...。

 8:40 C15 Tripping

やってしまった。なんせ昨日は2つのショートハンドを見事に決められている。しかも1分以内に。それだけは勘弁してよと思いつつ、みんなの願いは一瞬にして無駄になる。

 9:01 コクド先制のパワープレーゴール G77←75←30

またしても遠目からフォスターの放ったシュートの餌食になる。「ゴール左隅ポストに当てる」というシュートコースを狙うだけの余裕があったのが悔しい。またもや先制を許す。

 9:40 K41 Holding stick

しかし、このパワープレーがやっぱりモノにならない。それどころか、このパワープレーが終わってから、コクドの攻めばかりが目立つ展開が長々と続く。どうしてもパックに対する集散という点で一歩遅れてしまうのが気になる。案の上、ルーズパックがクレインズ陣内に流れてくる。そこに集まる選手は合計3人。内訳はクレインズ1、コクド2。しかも、もう一人がせり上がって来ているという絶好の場面。パックをキープしつつクレインズ陣内に入ると、すぐにフリーの八幡にパスが渡り、難なくドプソンの右脇を抜く。

 18:17 コクド追加点 G30←14←5

「1ピリで2点差」。もーどうしてくれるんよ、この2点差という状況を〜。挙句の果てに、

 19:17 C20、K9 Raghuing

もう、どーにでもしちくり、という感じで1ピリが終了。シュート数はクレインズ8、コクド18。最初の勢いはどこへやら。結局、守るだけで精一杯という展開に...。
「2ピリ終わったら帰るわ」という声がリンクのあちこちから聞こえたぞ!。悔しくないのか!。オレは悔しいぞ(オレが悔しがってどーする!)。

(2)第2ピリオド
 しかも、私の隣では2ピリが始まったにも関わらずポテトをついばむ奴(ネタに使わせていただきました)まで出てくる始末(メシは3つのときから食ってるだろう!)。このまま朽ち果てるのかクレインズ。帰りそうな地元民をリンクに居させるためにも一本決めてみよ。
ゴール左サイドを上がってくるミタニ。パーサイドには腰越が走っていたがマークがついている。勿論ミタニにもマークがついている。パスを出すこと=コクドにパックを渡すこと。さあ、どーするミタニ。思い切ってスティックを振り上げた。岩崎に勝負を挑むつもりだ。とにかく打ってみろ!。

 1:57 クレインズ1点返す G20←7←92

見事に岩崎のブレードをけ破り、パックがゴールの中で弾む。「打てばわかるさ!」といわんばかりの強烈なミタニのシュートでクレインズ、息を吹き返す。ようやく勢いずく丹頂リンク。2点差をはね返して見ろ!

 4:27 C22 High stick

昨日から「3打数3安打」を許しているキルプレー。この大事なときに、と思ったら、

 4:34 K30 Tripping

いや〜、助かったわ。しかも、

 6:28 K39 High stick

今度こそモノにしようよ、パワープレー。しかし、このチャンスもものにできない。逆に昨日からパワープレーが全く決まらなくなる。動きが読まれているのでは、という感じのコクドの守りにまたしても屈する。

1対1でも押され気味、パワープレーも決まらない。せめて気持ちだけは負けるな!。とにかくゴールに向かってパックを叩き込め。ふと気がつくと、コクド陣に攻め込んでいるクレインズ。パックは左サイドブルーライン上に立っていたタンク斉藤の元に。ままよ、とばかり放ったシュートは、

 11:14 クレインズ同点に追いつく! G44←55←27

シュートコースに立っていたコクドDFと村岡。乾いた接触音を残し、角度が変わりパックがコクドゴールに飛び込んでいた。「!」と思うやいなや、盛りあがるつるっ子マニア。そして沸きあがる丹頂リンク。ベンチに向かって雄叫びを上げるタンク斉藤。猛烈に抗議するコクドのプレーヤー。協議するレフェリー。「ゴール」コールを繰り出す応援席。
私からは、タンクの放ったシュートが浮き上がり村岡の腕に当たったように見えた。おそらくその点に関してコクドは抗議していたのだろう。ただ、故意の動作が無い限りスティック以外の体に当たってもゴールは認められるはずだ。問題は故意か故意でないか、という点だが、あの状況で腕の位置を微妙に変えてパックの角度を意図的に変えるのはどう考えても無理。ましてやコクドDFが村岡についていたのだから文句は言えまい。当然、ゴールが認められた(角度が変わったとはいえ、実質的には斉藤のゴールと私は思いたい)。あの絶望的な1ピリから奇跡的な復活。コクド相手に2点差を跳ね返した。
当然のことながら、コクド怒り(?)の攻めが蘇る。

 12:33 C77 Interference

この勢いを殺すようなマネだけは止めてくれ。さっきは相手の反則でイーブンになったが、ここはキッチリ守りたい。ところがところが、すさまじいまでのコクドの攻めにクレインズの守りは崩壊寸前まで追い込まれる。そんな中、スティックを落としたタンク斉藤。体を張ったDFでパックキャリアに立ち向かう。逆にスティック持っていない方がいいのでは、と思わせるハードチェックをコクドにお見舞いする。それでもクレインズ陣内に入り、再三再四、ゴールを脅かす。タッカーに、フォスターにことごとくオープンネットになった状況でパックが渡る。もうダメだという場面も、奇跡的に相手のミスに助けられる。相変わらずスティックの無い斉藤。ゴール前にパックが近づくと、腰越からスティックを奪い取り必死の防御。それでもゴール前の混戦に持ち込み。体ごとゴールに襲い掛かるコクド。一瞬ゴール前に出てしまったリバウンドをタッカー(?)が叩く。パックが斜め上に飛んだところを、見事な反応でドプソンがキャッチ。タッカーとドプソンの距離僅か2m弱(だったと思う)。このときばかりは場内大拍手。なんとかショートハンドを守り切った。すると、今度は、

 14:53 K13 Checking from behind Minor&Miss conduct(マイナー代行は#2)

しかし、ここもダメ。それどころか、

 18:48 C15 Elbowing

このとんでもない時間帯にイヤな反則。ここで引き離されたら元も子も無い。しかし、ここも必死に守り、ホーンで助けられる。
シュート数はクレインズ6、コクド11。

(3)第3ピリオド
またもや、またもや「3ピリ勝負」の展開になった。なんせ、10月30日の対雪印1回戦を最後に3ピリの得点は「0」。その結果がそのまま勝敗に直結している。「能書きはいい(by中尾彬)。この状況を自分達の力で打破しない限り明日はない」。今日こそ「ふんばれクレインズ(byたんちょうさん)」。

3分過ぎ、コクドゴール裏でパックに必死にしがみつく男が居た。コクドDFのマークにあいながらも、なんとかゴール裏を回り、DFを引き連れゴール左前に出ると、すぐさまパックをゴールに流した。その刹那、手を上げている背の高い男が遠目に見えた。その後を追うように「赤い灯」が見えた。

 4:00 ついに勝ち越す C96←77←15

対バックス1回戦以来、実に8試合目にして3ピリで先に点を奪った。やりましたねえ、某兄弟のお父様!。

ところが、勝ち越し点を境に、ほとんど私の目の前でプレーが進行してしまう。すなわち「攻められっぱなし」。どーしても守りに入ってしまうのか、怖くて攻められないのか知らないが、コクドが攻めあがると、対峙するクレインズの選手との間にかなりのスペースができてしまう。そのスペースをコクドに与えることは、好きに攻め込んできてくださいよと言っているようなもの。スピードをつけてクレインズ陣内に攻め込むもよし、サイドを変えて大きくパックを流し放り込んでFWを走らせるも良し。いとも簡単にコクドが自由に攻め込んでいる状況を作り出している。まさか、そんなんで残り16分、凌ごうと思っているんじゃないんだろうね?。

 11:36 C32 Tripping

もう、コクドに攻め込まれる状況を表現する私のボキャブラリィは底を尽きました(以前も似たようなことを言った記憶があるなあ)。ま、ここも何とか凌ぐ。パックを奪うと、すぐさまコクド陣にひたすら流す。
しかし、しかし、防御は所詮「防御」。「防御」ばかりでは「点」は絶対に奪えない。ここまで神懸り的なセーブを見せたドプソン。そして、よくリバウンドを処理し続けたクレインズDF陣も、ついに力尽く。

 17:08 コクド執念の同点ゴール G23←18←9

この同点でクレインズの脚はガクンと止まってしまった。

 19:38 K Member over(代行#19)

最後の最後にチャンスを掴む。タイムアウトで勝負をかけるも、タイムアップ。延長戦に突入。ご存知の通り、反則はオーバータイムに持ち込まれる。まだまだチャンスは続く。「勝つ」という執念を見せてくれ、クレインズ。
シュート数はクレインズ5、コクド15。
 

(4)オーバータイム
ところが、オーバータイムに入ると、パワープレーでありながら、押される始末。完全にコクドになめられている。結局、攻め手を作れずパワープレーが終わる。
それから私のメモには何の記載もありません。ただただ、コクドの攻めにクレインズはついていくのが精一杯。同点ゴールを奪われたあたりから選手は完全にグロッキー状態。コクドもスピードは落ちているが、「攻める」気持ちはコクドの方が完全に上。クレインズは攻め込むことを怖がっている感じで、全く脚が前に出て行かない。「負けていないのに、負けている」。引き分けることが精一杯。
シュート数はクレインズ2、コクド7。
(ちなみにGBPはドプソンでした。51本のシュート浴びたんだもの。でもねえ...)

「ゴールに向かう気持ち」は確かに見えた。が、それも勝ち越し点を奪うまで。
確かにコクドの選手に比べたらクレインズは体格的に劣る。でも、気持ちまで劣ってしまうことは無いでしょう。オーバータイムは完全にコクドになめられているんだよ。どうせ、クレインズがパックを奪っても攻めてこないって感じで、ズンズンプレッシャーをかけて来てるんだから。コクドだってオーバータイムはスピードが落ちていたんだから、逆にクレインズは3ピリ、プレーに出ていなかった村上や辻や岸部や斉藤といった体力の余っているプレーヤーを使って局面の打開を図るということもできたのでは?。動けない選手が何度も何度もリンクに出てきたって、「前に出る」気持ちを失った選手に「点を獲ってこい」というのは余りに酷なのでは?。悲壮感が漂ってましたよ。
いずれにせよ、「3ピリ勝負の接戦」をモノにすること。これが無い限り、プレーオフ出場なんて「来年の初夢」にもなりゃしない。
こんな後ろ向きな観戦記しか書けない私も、ペナルティボックス入りしたほうがいいかなあ。
明日、千代の浦じゃなくて西港にでも行って来よう。海がオイラを呼んでるぜ(飲みすぎで壊れてきた)。

「能書きはいい!、勝ってくれ!」
 

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