第34回日本アイスホッケーリーグ 日本製紙クレインズVS王子製紙 5回戦(丹頂アイスアリーナ) 観戦記

(0)オールメンバー
【クレインズ】
33−41
20−15−32−3−7
96−92−24−77−22
13−27−44−55−34
14−39−81−5−2
今日も3セット回しを基盤としたシフトで、史郎と坪子がたま〜に交代する感じ。匡史と村上が2、3回シフトされる。少ないシフトながら村上にはシュートチャンスが回ってきていたが...。また、匡史の脚を生かすプレーも見られない。もったいない。#5,#2は出番なし。

【王子】
55−66
31−24−3−11−28
17−9−21−8−23
32−12−39−6−22
19−13−25−26−10

(1)第1ピリオド
 1:12 C7/O31 Roughing

王子2つ目に対して3つ目を当てるクレインズ。ホームアドバンテージを駆使したセット回しを早くも活用。「ベンチワークが冴えた試合」という具合に果たしてなるのか...、と思った矢先の出来事。しかし、

 3:09 O21 Crosschecking

早速のパワープレーを頂く。ここまで膠着していた動きに何かしらの「流れ」が見えるのかなぁと思っていたが、シュートらしいシュートを打てずに最初のパワープレーを終えていた。見せ場無し(苦笑)。
このあたりから、クレインズの動きの悪さと王子の拙攻が目立ち始める。ただね...今日、久々にクレインズの試合をご覧になった人でもわかるぐらいにクレインズの動きに精彩が無く、王子の動きにやや翻弄されている。では、王子の動きが「切れている」かというと、それはそうでもないのだ。少なくても、先週のリーグ再開時のコクド戦を観た人なら、クレインズの、というか、試合の動き方のあまりの違い戸惑ったはず。それぐらい、クレインズのプレーに対するスピード感、スムース感が感じられなかった。それが証拠に、王子のFWがいとも簡単にクレインズ陣内に入り込みチャンスを作るのだ。クレインズのプレイヤーは、そいつをスティックでフッキングしながら抑えている状況。体が入ってないから、抜かれる抜かれる。あっさりフリーでシュートを放たれる場面が何度か訪れる。決定的な場面になる直前に火はけしているものの、燃えやすい状況は相変わらず続く。すると、

 10:05 王子あっさり(なんとか)先制 G21←8

ま、とにかく、王子に対するクレインズのプレイヤーのマークが外れまくってしまう。この時もゴール裏で川平にパックをキープされてしまい、一瞬、ゴール前にはタンク斉藤しか居ない状況になる。斉藤がゴール右に上がって行った松浦をケアしポジションを右に移動した瞬間、つられるようにドプソンも、態勢をやや右に移動させてしまった。このGK−DFのコンビネーションが合わなかったところを、川平が、ゴール裏からゴール左に回ってあっさりスカートめくりを決めてしまう。
しかし、このあとドプソンが突っ伏して動けなくなってしまい、こともあろうに退場してしまう。どうやら、このプレーでバランスを崩したのか、脚を痛めたように見えた(果たしてどうなったのか?)。いずれにせよ、GKは交代。久々にサブの大滝が登場。

それにしても、クレインズの動きが悪すぎる。何故、先週の土曜日、日曜日にコクド相手にスピード溢れる動きで応戦していたのに、さほどスピードがあるわけでもない拙攻を続ける王子の動きに合わせるかのような、ショボイ動きを見せてしまうのか。折角、大勢の観客が集まってくれたのに、その観客の前で、情けない動きしか披露することができないのか?。首をかしげる場面が何度も何度も訪れる。そのたんびに、王子の拙攻に助けられてホッと胸をなでおろす場面が続くのだ。

 17:27 O24 Unsportsmanlike Conduct

この反則も王子の攻撃から派生したもの。相変わらずニュートラルゾーンでのフォアチェックの甘いクレインズをあざ笑うかのようニ松浦がゴール前に突進。シュートするも大滝に阻まれ笛が鳴る。その直後、大滝がパックをこぼし、それに松浦が反応し、ゴールした。が、当然のことながらノーゴール。しかし、その裁定に不服を唱えた桜井、という図式か。
ただ、折角もらったパワープレーも何にもできないんじゃ意味が無い。
というわけで、あっさり第1ピリオドが終わってしまった。シュート数はクレインズ4、王子10。パックキープだってままならないんだからシュートなんか打てるやしないさ。王子の拙攻がなけりゃ、0−4くらいの試合展開になっていた。それぐらいクレインズの動きはなってなかった。

(2)第2ピリオド
 若干、クレインズの動きが良くなってきたものの、出足の悪さは相変わらずで、王子にチャンスが生まれる場面が多く見られる。先週動きの良さが目だった辻、村岡も、今日は粘り腰が見られず、チャンスすら作れない。王子の拙攻を凌いで反転速攻するも、「速攻にならない」動きで、王子陣内まで持っていき、ブルーラインを越えたあたりでシュートを放つも単発に終わる。しかもその単発が11分過ぎまでアルさんと腰越の2発しかなかったというのもいかがなものか。逆に言うと、それ以外は王子がパックを支配していたわけで、クレインズの劣勢は明らか。かといって「王子、すげえな」というほどの動きは相変わらず見られない。先週、コクドの試合を見ていた私としては、「この状態の王子に負けることのほうが不思議だよ」と思うくらい。なぜ相手の動きに合わせてしまうのか?。「自分」というものが無いのか?。10000歩譲って、相手の動きに対応して的確なプレーを見せるというのが「自分」だとしても、そいつができているとは到底思えないプレーの連続に、この時点で嫌気がさしてきた私。盛りあがらない静かな丹頂アリーナで響く私のヤジ。空しいったらありゃしない。また、久々にゴールを守る大滝の動きも怪しい。正面に飛んできたパックを弾いて、そいつを見失うことしばしば。私の知っている大滝はそんなんじゃなかったはずだが、試合に出ていないとかつての名手も錆びついてしまうのはいたしかたないか。

 11:17 王子追加点 G22←12←6

久々に姿を見たフェドートフのシュートにあっさり屈してしまう。確かにFW顔負けのシュート力を持つフェドートフだが、あのポジションでどうして抜かれてしまうのさ?。

 15:27 C34 CrossChecking

 16:26 O23 Hocking

1分近いパワープレーも当然のことながらものになりません。
19分過ぎに1つ目が波状攻撃を見せ「あわや」という場面を見せるものの、単にここまで異常に少なかったシュート数を増やしただけに終わる。
シュート数は王子7、クレインズ8。しかし、チャンスらしいチャンスは19分過ぎだけ。

(3)第3ピリオド
「まだ2点差だからわからないよ」という望みをあっさり打ち砕いてしまうプレーを開始早々から見せられる。

 0:18 王子追加点 G17←9←21

ゴーリーから見て右サイドを走る岩田。パーサイドを走る桝川とマークしていた竹内。岩田の出したセンタリングが走り込んできた桝川のスティックにものの見事にジャストミート。軽やかに弾むゴールネット。どーしてなの?。しかも、

 0:57 C44 Tripping

このキルプレーでは川平にオープンネットを決められる状況まで追い詰められたが、見事に川平がミスしてくれて助かったと思ったら、

 3:20 決定的な4点目を献上 G3←28

パワープレーを凌いだな、と思ったら、大きくクレインズ陣内に出されたパックをゴール横で処理した大滝。そこに集まる杉沢と賢吾とディック。ところが、DFが戻ってきたのか、大滝の処理が中途半端になってしまい、それに呼応するように賢吾とディックが軽くお見合い。そのスキを杉沢につかれ、簡単にパックを拾って、無人のゴールへあっさり。
もう,帰りたくなったもの、このプレーを見せられて。攻められない、守れない。挙句の果てに致命的なミス。昨年の7連敗中にはこんなミスは無かったけどねえ。とてもここまで「アイスホッケー」を見せてもらっているという雰囲気に少なくても私はなっていない。

 4:29 O21 Highstick

4点取られて目覚めたか(遅すぎる)、はたまた王子が気を許したか、ようやくクレインズにもゴールシーンが訪れた。

 5:01 クレインズ パワープレーゴール G27←7←15

ブルーラインから大きくスペースの開いたゴール左に位置していたコンロイにナイスタイミングでパスが出る。そのまま打つかと思ったら、ワンタイムでゴール前に送り、史郎が合わせる。ここまで、ポンポンポンという小気味よいタイミングでパスが渡り、あっさりッゴールランプがつくのかな、と思ったら若干のタイムラグ。最後、史郎が合わせそこなったか、思ったらやっぱりゴール。王子ゴール付近に座っていた3ピリから登場したたんちょうさんの話しによると、最後はきっちり史郎があわせていたよ、とのこと。ジャストミートしていなかっただけの話ね。しかも、この直後、王子陣内ブルーライン付近でパックを奪うと、

 5:46 クレインズ2点目う奪いようやく反撃か? G96←22

パック奪った本日300試合出場を達成した小林が2−1隊形から絶妙なタイミングでラストパス。あっさり決めた正和。ここまで沈殿していた丹頂アリーナがようやく活気ずく。
たまらず王子がタイムアウト。引き締めにかかった。このタイムアウトが見事に決まる。流れに乗って一気に行こうとしたクレインズの動きを悟り、守りを固めた王子。せっかく積極的なプレーが見え始めたクレインズ攻撃陣をことごとく封じる。クレインズも一時攻めのリズムが良くなったように思えたが、舌の音も乾かぬうちに元に戻ってしまう。一時的にクレインズに傾きかけた流れを数分で断ち切った王子にやはり流れは戻る。

 10:02 王子5点目 G32←36

DFが破綻しましたね、ついに。最後は王子の執拗な攻めに人的優位を許し、こぼれたパックをあっさり内山に拾われる。突っ伏す大滝。スティックを弾き落とされ無念の斉藤。ただ、その前に王子の動きについていけてなかった。

負けているから攻めなきゃ勝てないのだが、攻めようとする気持ちが見えてこない。それは1ピリから言えたことなのだが。
ただ、2点取り返しても負けていることに変わりは無いわけで、リスクを覚悟で積極的に前に出るプレーが見たかった。それが中途半端になってしまい、かといって守れているかというと守れていない。キルプレーで点を取られないのに、フルストレングスでどうして失点するの?。このセリフ、以前にも死ぬほど言った記憶があるのだが...。

 13:28 王子6点目 G11←24

フェイスオフから出たパックを叩く。体に当てたもののパックはゴールへ。声も出ないよ。

 14:19 クレインズ3点目 G20←15←55

これで(この前のプレーかな?)コンロイは通算100アシストを達成。タンク斉藤の出したパックが桜井のハイステイックでブレードに当たり、これがものの見事にコンロイの前に出て、ミタニへスルーパス。ノーマークのミタニが見事に決めた。
というか、3ぴりだけで7点入ってるんだよね。どういうことかしら?。

 14:55 O17/C7 Roughing

 16:47 C32 Highstick

というわけで終了。3−6でした。シュート数は王子16、クレインズ5。トータル17本ですわ。勝てるんか?これで。
それにしても、普段よりも大勢の観客が集まった地元でこんな試合をするのかねえ?。申し訳無いけど、今日は見ていて悔しくなかったもの。というより情けなかった。この拙攻続きの王子に何故勝てないのか?。不思議でしょうがない。コクドにあれだけくらいついていったのに(でも負けたから認めてないけど)...。しかも、見せ場ほとんどなし。挙句の果てに、つまらないミスで失点。こんな試合してて恥ずかしくないのかい?。文句を言うのもばからしくなってきたよ。というか文句はリンクでずっと言っていたけどね。
それにしても、まったく面白くない試合でした。
さあ、オシリに火がついてきましたよ。どうするの?、クレインズ。ここいらへんで気持ち入れ替えないと、とんでもないことになるよ。