第34回日本アイスホッケーリーグ 西武鉄道VS日本製紙クレインズ 1回戦(東伏見アイスアリーナ) 観戦記

(0)プレリュード
 「あけましておめでとう」、ってな訳でついに開幕の日を迎えてしまいました。昨年の悔しさはもうごめんだ。今年こそ「結果」を出してほしい。開幕戦は先日STV杯でメッタクソにやられた西武。あれから3週間。今度はやってくれるよな、という願いを胸に12時50分頃到着。既に元マスとはるばる関西からToDoさん、そして「ネバギバ」横断幕の主、太鼓持参のN君がチケット売り場の先頭に立ってました。遅れてごめんよ、と言うわけで入場。程なく、YO’SHI氏、N藤氏と合流。便所前に陣取り、横断幕貼り作業へ。札幌で苦楽を共にした「NEVER GIVE UP CRANES」に「ぶちかませ斉藤」を貼っていると、きよみさんが吹っ飛んで来て「これ貼って」というわけで、「パワー全開 伊藤賢吾」。そして、元マスの嶋○久作の顔のように長い長い新横断幕、計「大物4基」を張るだけで軽く30分を超えてしまい、なんと選手が入場してきてしまった。悪い、オイラは拍手に回るわ、ってな訳で、脚立相手に格闘していた元マスを見捨てて今日デビューの拍子木で選手をお出迎え。私もベンチ裏やや斜めにやっつけ仕事で作った紙製の横断幕をおもむろに張る。完全にTV映りを意識した配置。何て書いたかは秘密。来週のバックス戦ではコメントを変えようと思ってるので(笑)。のびりんさんとその仲間達。yumikoさんとその仲間達、そして雲月さんとも久々のご挨拶。なにかと忙しい時を過ごし、13時開場からあっさり1時間が経過する始末。このあわただしさが結構好きだったりして。さあ、ついに試合開始だ。
 なおメンバーは以下の通り。
【クレインズ】
33−41
32−15−20−7−3
24−92−96−77−22
19−27−44−34−55
13−39−81−2−9
岸部が「2」でデビュー。そして、「ご子息」澤崎ケースケが登録。シフトされた時はちゃんとコールしてやろうと心に決める。
【西武】
70−39
41−77−21−28−20
22−47−17−7−2
15−40−19−33−72
24−9−17−12−3

(1)第1ピリオド
 フェイスオフ。早速「釧路パターン」でウェーミングアップを兼ねて「いけいけcranes」と一言かましたら、9秒でダスティにパックを処理されいきなりの笛。なにさ〜。いきなり出鼻をくじかれる。ここであっさり一つ目が交代。今回も双方の「1つめ×2つめのたすきがけ」が勝負の分かれ目。序盤は腹の探り合いか。これといったピンチもチャンスもなく淡々と試合は進む。4分を過ぎた頃だったろうか、西武が大きくクリアしたパックがクレインズ陣内に流れて行く。アイシングだと思われた直前にセーフの声。ゴール裏でディックが拾い、上がって行く。ニュートラルゾーンで竹内に渡り、DFをかいくぐって西武陣内に進入。一瞬DFともみあい流れが止まるものの、すかさずディックがフォロー。左から走り込んだコンロイにパックが渡った。シュートを打つには厳しい位置(ゴール右45度よりもきつい位置)かなあと思った矢先...。

 4:41 クレインズ先制! G15←7←32(こんな感じ)

コンロイがシュートを放っていた。するとパックが芋生の体の前をかすめゴール左スミに転がっていたのだ。
「よっしゃー!先制じゃ!」。こいつぁ春から縁起がいいや。STV杯では常に先制を許していただけに願ってもない展開に。これで流れに乗ってもらいたいもんだ。が、

 8:19 C19 Kneeing

その前に西武に反則があったように見えたのだが...。しかし、

 8:13 S40 Slashing

クレインズゴール前で突然の笛。助かったぁと思ったら、なんとドブソンもおつきあいしていたらしい。

 8:13 S33 Slashing(代行#20)

最初のキルプレーを守りきる。STV杯からキルプレー無失点は継続。そんなことはどうでもいい。このあととんでもないプレーが起きる。14分過ぎ、ニュートラルゾーンから少しクレインズディファンディングゾーンにこぼれたルーズパックにドプソンが鋭く反応。既にファインセーブを2度程決めているドプソンが張り切ってゴールから飛び出しパックを右側に処理した、ところがそいつが相手に渡ってしまう。「勘弁してくれ〜!」と目を覆う私。ガラ空きになったゴール目掛けて西武FWが突進。クレインズDFもすかさずゴールに駆け寄る。ゴール右にシフトし叩かれたパックがゴールに飛び込んで行くと思った瞬間。横たわる黒い影。小林が体をくの字に曲げ身を挺して防ぐ(こんな感じ)。いやあ参ったさ。ところが似たようなプレーをまたもや目撃してしまう。

 17:29 S21 Holding

やっとパワープレーをゲット、かと思ったら、ありゃりゃ。クレインズ側のペナルティボックスも開いている。なんで?。

 17:29 C15 Unsportsmanlike Conduct

なんか文句言ったんでしょうか?。それとも倒れ方が「劇団四季」っぽかったのでしょうか?。で、4対4のプレーになるのですが、18分過ぎ。今度は西武ゴール左側に流れたパックをクリアに行った芋生よりも先にパックがクレインズに渡る。ガラ空きになったゴールを目の前にした竹内にそのパックが渡ったのだ。「打て!打て!打ってくれ!(「立て」に直すと長野五輪のラージヒル原田の二本目ってそんあんことはどうでもいい)」。すかさず駆け寄る西武DF。そして芋生。その隙に「打て!」と思ったが一瞬の逡巡があったのか、態勢を立て直したのかシュートが出なかった。確かにDFがゴール前に素早く入ったが、相手は「未装備」のDFなんだから、一発シュートを放っていたら話は変わっていたかもしんないのに〜。結局、フルストレングスに戻り、「ま、1−0リードだからいいか」と思った矢先...。

 19:52 C77 Holding

ランニングネックブリーカードロップが見事に炸裂。走り込んで体当たりするのはいいが、どうしてあなたは首に腕を絡めてしまうわけ?。こういう余計な反則は困りますね。その他にもパックを置いてくる。パスミスで相手にチャンスを与える。アイシングを取ろうと流れたパックに対しスティックをよけて「セーフ」と言われてしまう。ちょっとしたミスが所々で目立ちました。命取りにならなかったのは西武が予想以上にショボかったからで、助かったという感じです。

シュート数は西武14、クレインズ6

ちなみに澤崎Jr.も無事に氷上に立ちました。前半だったかなぁ?。これまた背番号が軽くなった岸部とのシフトで。20秒程でしたが、我々は早速「エール」を送りましたよ。「息子」で行こうか、と思いましたが、周囲の空気を考え無難に「ケースケ」でまとめてみました。すぐさま「岸部」コールに移行したのは言うまでもない。結局、これがこの試合最初で最後のシフトでした。

(2)第2ピリオド
石黒勇のペナルティが残っておりキルプレーでしたが、こいつもクリア。そろそろクレインズ得意(?)のパワープレーを見てみたい。

 3:23 S77 Slashing

待ってました最強のスペシャルセット登場です。終始パックを支配し、シュートを放つも「最後の一撃」だけがどうしても決まらない。芋生の動きも冴えていたが、パスを回している段階までは完璧なんだよなぁ。結局、最初のパワープレーをものにできず。
その後は西武がドプソンに襲い掛かるも、今度はドプソンが好セーブを連発。どうやら、ゴーリーを中心としたディフェンス合戦の様相を呈してきた。

 8:20 S20 Cross Checking

またもやパワープレーのチャンスををもらうものの、どうしても決定打が出ない。このパワープレーをモノに出来なかったことが後々大きなツケとなって現れてしまうことを心配していたのだが。

 11:41 S47 Unsportsmanlike Conduct
 11:41 C22 Holding

この前後ですが、西武のアタッキングゾーンでクレインズがパックを支配する場面が目立ち始めます。1対1の当たりも負けてません。西武の攻撃の目を早めに摘み、たまに放たれるシュートもドプソンの正面にしか出ないという展開。1点したリードしていないのに3点ぐらいリードしているようなクレインズの守りが良かったというべきか、西武の攻めがショボイのか...。

 16:07 S21 Roughing

このパワープレーも実りません。とにかく芋生がロブ様に負けず劣らずスパーセーブを繰り返す。敵ながら拍手ですわ。

 18:33 C3 Interference

そうして、こんな時間に反則する訳?。と思ったら。

 18:39 S47 Holding

助かった〜。

シュート数は西武10、クレインズ13。
3度のパワープレーがこのシュート数につながったのでしょう。パック支配率もクレインズが上回ってました。当たり負けもしてません。この流れであったなら、あと1点取れば試合は決まったような感じがありました。早く1点を取って引導を渡したいのですが...。

(3)第3ピリオド
相変わらずクレインズの動きは落ちていません。とにかく1点を奪ってほしい。しかし、

 6:11 C22 Cross Checking

これは西武の攻めを凌ぐためにやむを得なかった反則。そろそろ西武も本腰を入れてきたか。それともクレインズの運動量が落ちたのか?。しかし、このキルプレーも難なくクリアします。依然としてキルプレー無失点を続けます。そして、

 10:05 S Member Over(#41代行)

またもやチャンスなんだが、目を覆いたくなるようなシーンが3度も現れる。藤田に、ラトーシュニーにカウンターを取られる。辛うじてDFが戻りドプソンの正面に行くようなシュートしか打たせない形で凌ぐも、終わり頃に、とんでもないことが起きる。パックをもって上がった竹内が西武の選手(恐らく77だと思う)と軽く交錯すると、そのはずみでパックを置いて行ってしまった。攻めあがって行く竹内の裏に77と21(だと思う)。その前にはドプソン一人。もう完全にジ・エンドと思いました、が、ドプソンマジックなんでしょうか?。77が放ったシュートリバウンドが21の前に出て万事休すと思った矢先。なんと21がパックを叩けない。こういうシーンは見たくないが、これが失点につながらないのはまさに神懸りとしかいいようがない。ここまで再三好セーブを見せ続けて来たドプソン。まさに開幕に照準を絞った素晴らしい動きで味方のミスを帳消しにする。

 12:21 S21 Holding Stick

さあ、もう決めてしまおうよ。ドプソンを楽にさせようよ。まさか1−0で勝とうとおもっているんじゃあんめいな。打て打てシュートを。しかし、どうしてもどうしても芋生の壁を破れない。STV杯で動きの悪かった15−20のホットラインもリンクを大きく使ったパス回しで揺さぶりをかけるものの、やっぱり決定打が出ないのだ。ここまで、クレインズに押されていた西武も外人、元日系人を中心としたセットもさすがに目覚める。逆にマークが外れてしまう瞬間が少しづつ見えてくる。時計は残り5分を切る。なんとなくいやな時間帯にさしかかった時、ブルーライン付近に居た西武#28がフリーでパックをキープした。丁度そのときマークに行くべきプレイヤーと大川の間に「微妙な」距離が生まれてしまう。すぐさまシュートを放つと、やっぱり居るんだよなあ、コイツが。

 15:07 西武同点に追いつく G40←28←77

おそらく、藤田はパックを合わせてドプソンの股間を抜きたかった、と私は思った。しかし、合わせたパックはドプソンの右に外れてしまう。ところがそこに藤田をマークしていたDFの脚が「生きていた」のだ。コロコロと転がったパックはゴールへ吸い込まれる。藤田をマークしていたDFを攻めることはできないが、その前にフリーでしかも充分な態勢でシュートを打たせてしまったことが問題なんだよなあ。でもまだ同点。負けたわけではないんだよ。さあ、頑張って行こう...って、ちょっと待ってよ、え、あらま、どうして...?

 15:30 西武逆転 G77←21←20

確かに同点を許した瞬間のクレインズ側の空気は澱んてたさ。早速「いけいけCRANES!」で雰囲気を変えたかったのに、「いけいけCRANES!」と叫んだ瞬間に目の前でネットが揺れていた。更に空気が澱んだのはいうまでもないわな。ちきしょう〜!。
一瞬にして追う形になってしまったクレインズだが、守ることはできても攻めが単発になる。時計は無情にも過ぎて行く。態勢不充分でありながら、西武陣内に放り込んだ時点でドプソンが上がる。達ちゃんが入る。パックを支配するもあっさり交わされる。気がつきゃパックはなんでオイラの目の前にいるのよ。

 19:25 エンプティーネット G21

シュート数は西武17、クレインズ10

勝とうと思えばなんぼでも勝てたはずで、ポイントはパワープレーがものに出来なかったこと。あとは、最後の最後に来て5対5で負けたこと。STV杯で言ったことと同じことを何で言わなきゃいけないのさ。キルプレーを守ってなんで5対5で2点取られるの?。守りは確かに格好はついていたが、点を取らなきゃ勝てないのだ。スペシャルのデキがそのまま結果に結びついてしまったが、他にやるべきことは無かったのか?。5対5の時の2つ目は確かに相手の1つめと当たっていてキツいと思うが、それで本当に良いわけ?。昨年の話をしたくは無いけど、昨年の前半戦、パワープレーが決まらなくても勝っていたのは2つ目が頑張っていたからじゃないの?。2つ目が単なるチェッキングラインにしか見えないんだけど。顔ぶれが一人変わっただけで2つ目ってこんなにショボクってしまうのかしら?。そんなことは無いよねぇ、と私は信じたいよ。あと、いただけないのが「あの瞬間」。「1−0で勝てると思ったのに同点にされたんで気落ちしてしまい、あっさり決勝点を奪われてしまいました、ごめんなさい」って思われても仕方が無いような動きで勝ち越されてしまうなんて(あの時シフトしてたのは一つ目じゃなかったっけ?)。やっぱりクレインズは先制されないとダメなのかねぇ...。

明日はこんな台詞を並べたくないもんですわ。気を取りなおして頑張ろう、としか言いようが無いよ。ホント悔しい試合だったわ。

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