STV杯 雪印VS日本製紙クレインズ(月寒体育館) 観戦記(改訂版)

 いよいよ、STV杯初戦です。なんだかんだ言いながら札幌にやってきたモトマスと、十條キンバリさーさんと札幌組の合わせて6人が17:00開場後間もなく落ち合い、早速、横断幕張りから「作業」開始。客入りは3、4分と寂しい入りでしたが、我々6人はしょっぱなから「飛ばしました」(後で辛い思いをするのだが)。予想通り(笑)我々の周囲には人が殆ど寄り付いてきませんでした。だってやかましいは、全員殆ど立ったままで通して応援するはでは、近寄り難いのも無理ないでしょう。でも、近寄らなくたっていいんです。クレインズを応援するという気持ちを表現してくれれば、それでいいんです。で、早速レプリカ、メガホン、拍子木と思い思いのアイテムが登場します。練習を見ながら我々が話しをしていると、程なく、見覚えのある有名人(我々の中では超有名人)が声をかけて来てくれました。

 謎の(謎じゃないのだが)男性「どこのファンさ」(我々がレプリカを着ているにもかかわら)
 モトマス&私「勿論クレインズファンですよ。こちらは道内組、こっちは関東から」
 謎の男性「そう、応援よろしく」
 モトマス&私「...」(この沈黙は「緊張してしゃべれなかった為です」)

 そう謎の男性とは、元コーチで、現役時代には新人賞、アシスト王も獲得したこともある重野賢司氏が声をかけてきてくれました。こいつぁ頑張らないわけがないじゃないスか。
 と言うわけで、例によって17:30近くに選手が練習のためリンクに姿を表しました。クレインズはアウェイユニフォーム(紺)で登場です。

(0)メンバー
33−41
32−15−20−7−6
24−92−14−77−22
19−27−44−34−55
17−39−81−51−5

雪印は
1−35
9−91−43−39−44
42−27−25(斎藤毅:新人)−33(ヘンダーソン:新外国人)−21
13−10−16−22−3
58−17−11−2−5

(1)試合開始、第1ピリオド
早速「いけいけCRANES!、押せ押せCRANES!」をぶちかまします。が、なんと開始早々に試合は思わぬ方向に動きます。

 0:44 雪印先制 G91←A9、39

縦パスがブルーラインのまん真ん中に走り込んだフィガルーチに通ってしまう。懸命のDFをあざ笑うかのように、DFを引きつれ、ドプソンの右脇からパックをねじ込むという「妙技」。ディファンスのチェックが外れてしまった点が悔やまれます。もう、折角気合入れて応援しようとしてるのに〜。

 そしてこれからは反則のオンパレードが始まる。

 1:40 C24 チェッキング・フロム・ビハインド、S33 クロスチェッキング。

雪印ベンチ前での出来事。早速、飯塚が12分の「休憩」(2分間代行は#17)。おいおい。で、薮野が戻ってきたと思ったら、

 4:21 C19 ハイスティック

「仕事人」中村達。しつこいチェックを繰り出していた流れの中でスティックが入ってしまった。で、最初のキルプレーを凌ぐと、さらに、

 7:04 C44 スラッシング

波に乗るどころか、マズイほうマズイほうに流れて行くいや〜な雰囲気。でも、これも凌いで、ようやくクレインズにチャンスが訪れました。

 10:37 S5 フッキング

やっとパワープレーか、と思いきや、何か余計な事を言ったみたい。誰だよそれって、

 10:37 C7 アンスポーツマンライクコンタクト(つきあうなってばさぁ)

まだまだ反則は止まらない。

 15:06 S43、C20 ラフィング

ちょうど我々が見ている目の前で白鳥の挑発に乗ってしまいました。しか〜し、ようやくようやくクレインズに「見せ場」がやってくる。

 15:45 S3 スラッスング

これで4対3のパワープレー。「いけいけCRANES!」の連呼連呼。そして、

 16:23 S39 ハイスティック

これで43秒後にはツーメンアドバンテージを迎え、そいつが39秒間続き、しかも5対4のパワープレーがまだ残るという絶好の同点機。なんとなく波に乗れない我々の応援もようやくボルテージがあがります。そして17:06。ダーシが帰ってきました。と思ったら、オイオイなんで白鳥まで出てくるんよ。ベンチよりも先に我々が反応「何で出てくんのよ!」と激しく抗議。その直後、選手、ベンチから抗議。20秒近く経過したところでようやく笛が鳴ります。当然、我々はニの矢を放ちます、「時計戻せ!」。氷上では処置が素早く行われず、「早くやれ」(これは我々ではない)の声も聞こえる始末。ようやく、白鳥がペナルティボックスに戻され、時計も17:06に戻ります。すると今度は、「ちゃんと説明しろ」というオヤジの声。その通り。貴方は良いことを言う。我々すかさず拍手。程なく「オヤジ(ドンドンドン)オヤジ(ドンドンドン)」と小さく「オヤジコール」をさせていただきました。で、場内放送があって「ミスジャッジのため時計を戻します」。あったりまえやんけ、んなもん。でも本来ならばあってはいけないことで、しかもクレインズがセットしていた状態だっただけに、あのミスジャッジは「審判、○カ○郎!」と本気で叫びましたよ。
しか〜し、もっとゆゆしき問題はこのあとのパワープレーが決まらないのだ。GK間野の好セーブもあったが、攻めに分厚さが不足していた感がある。ミスジャッジで流れが切られたというハンデはあったにせよ、そんなのは理由にならないほどの拙攻。結局、2分後フルストレングスに戻ってしまった。もう勘弁してよ。

 19:35 S25 トリッピング

というわけで1ピリ終了。シュート数は雪印4、クレインズ12。前半は雪印が押していたように見えたのですが、シュート数に表れなかったのは空ショットが多かったため。攻め込んでいた回数は雪印が多かった。が、キルプレーをきちんと(ちょっと怪しいかな?)処理していたためにこの数字に落ちついたと思う。

(2)第2ピリオド
パワープレーからの開始。今度こそ頼むよクレインズ。その願いがようやく実る。

 1:20 クレインズ同点! G32←92←7(こんな感じ)

さすがキャプテン。決めてくれます。

 6:58 C92 ハイスティック

(今年は反則を減らしましょう)

一瞬クレインズゴール前でピンチを迎えます。ヤバィと思った瞬間を凌ぎ、ブレイクアェイ。竹内からコンロイへパスが通ります。

10:48 クレインズ逆転! G15←32(こんな感じ)

さすがコンロイ。「仕事キッチリ」って感じ。1ピリ終盤の鬱憤をここで晴らします。ようやくクレインズが目覚めた感じ。パスが通り出すと、選手の動きもみちがえります(その後得点という形には結びつかなかったけど)。

 12:46 S43 エルボーイング

 16:44 C15 インターフェアランス

 17:41 S13 トリッピング
これは石黒史郎がしつこく粘って奪った反則。と思ったら、

 18:16 C77 ホールディング
背後から藤波辰爾ばりのスリーパーホールドがバッチリ決まりました。俺がレフェリーでも反則取るよ。兄貴が奪った反則、帳消しに。
というわけでクレインズのキルプレーを残し終了。シュート数は雪印6、クレインズ13。
我々の応援はというと、このピリオドは1ピリとうってかわって笛が少なく、「いけいけCRANES!」を1分以上連呼する場面が何度も出現し、少々バテ気味に。でも、オレはやるよ。

(3)第3ピリオド
なんとなくいい感じかなあと思わせてくれないのがクレインズなんですなあ、これが。どうしても試合を面白くしないと気が済まないのかしら。
 3:55 S43 ホールディング
ボード際の魔術師、仕事人「中村達哉」が反則を誘います。ダメ押し点をいただいちゃいましょう。と思ったら。

 4:44 雪印ショートハンドゴール G33←13←11

何をするんじゃい。新外国人に名刺代わりのゴールを奪われる。というより岩本の出したパスが良かった。ヘンダーソンは軽く合わせただけだもん。でも止められないかなあドプソン。
その後、10分間バタバタします。1ピリリプレイを観ているよう。いやあな雰囲気が漂います。

 7:04 S33 ラフィング C15 ホールディングスティック

 8:23 C81 フッキング

「村上コール」をやったとたん反則だもんな。嫌いなのかなぁ「名指しコール」。

 9:13 S91 スラッシング

そんな雰囲気を断ち切ったのは「意外」と言っては失礼なのですが、この男でした。まず布石から。

 12:59 S17 ホールディング

私のメモが間違っているのだと思うが、これは匡史が奪ってきた反則です。この観戦記では初出ですが、所々「オヤ」と思わせる「キレ」の良いプレーを見せてくれてました。「一瞬の脚」がやがて生かされる時が来るはずで、それもそう遠くはないでしょう。で、

 14:47 クレインズ勝ち越し! G19←27←24(こんな感じ)

向こう側だったので良く見えなかったのだが、ボードで粘っていた史郎からセンタリングが出て、ゴール前でしぶとく合わせた中村達哉執念の勝ち越しゴール。さすが仕事人。決めてくれました。時間的にもほぼ「決勝点」と私は判断しました。今日はもらったと。それを決定づけるかのように、

 17:31 駄目押し G32(こんな感じ)

ブルーライン際で竹内が相手選手と交錯しながらも突進。完全に態勢を崩し、ゴール右サイドの45度よりも厳しい位置から放たれたシュートが間野の体をかすめゴール左内側に刺さる。竹内お得意の強烈ではない「7分スピードシュート」。お見事でした。その前に雪印陣何でパックを奪ったダーシのプレーが光ります。すぐさま竹内にパスを出すも相手選手に一旦は奪われますが竹内がそのパックに食い付き、もつれながらパックを奪った結果でした。ダーシにアシストあげたいくらい。

 17:44 C44 エルボーイング S13 ハイスティック

 19:21 エンプティネット G92

自らファイスオフのパックをそのまま持ち込み、DFのカベを自分で乗り越え独走。赤子の手を捻るように無人のゴールへ。

というわけで5−2で勝利です。シュート数は雪印10、クレインズ15。

まあ、いろいろと言いたいことはあります。課題といえば、1ピリのパワープレーでしょう。そしてショートハンドゴールを奪われた一瞬の隙。そもそも「面白い」試合をしているようじゃ「常勝」していくにはまだまだですよ。まあモノには順序ってものがあるけど、本当に強い相手に対してこんな試合内容では通用しません。反則が多いのも気がかりです。ま、それでいて相手のパワープレーを全て潰してはいるのですが...。コクド相手にどんな試合を見せてくれるか。本当の試練はこれからです。

なお、私が選ぶGBPは決勝ゴールの中村達哉。決めた時間も良かったし、なにしろ3つ目がパワープレーゴールを決めたことに意義があります。

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